GAME28 ページ30
バッっと音が着くような勢いで飛び退いたザクロは、決して広くないエレベーターの壁に背を預けるように張り付いた
その顔にはマスクをしていても分かるほど赤く彩られている
貴「...?」
結果を招いた当の本人は瞠目しながら頭に疑問符を浮かべ硬直している
なんてたって彼女が一番の被害者だろう
カイコクが突然背後からAの両肩を掴みそのままザクロの目の前に差し出したのだ
靴の高さもあってかほぼ同じ目線になってしまい、近距離で女性に近づいた(直視した)ために耐えきれず後ずさったわけだ
カイコク「ククッ...」
ザクロ「鬼ヶ崎!//」
堪えきれず顔を背けながら笑い声を漏らす彼に赤らめたまま怒りを露わにするザクロ
そして何がなんだか分からないように2人のやりとりに目を向ける
とりあえず今の流れでも分かったように彼は女性が苦手なのだ
だから配慮が必要だと彼女は考える
貴「ごめんねザク..忍霧くん。今度から気をつけるね」
ザクロ「すまない...//如犠が悪い訳じゃないんだが...」
眉を下げながら笑みを向けると壁から身体を離し目線を下げながら未だに赤い頬を隠すようにマスクに手をかけた
カイコク「...」
一方で、そのやり取りを耳にAの両肩に置いた自分の手をじっと見つめる
何を思ったのか、肩に置いた手を横にスライドさせなぞる様にするりと下げるとノースリーブの裾と腕まで伸びた手袋の間に空いた彼女の素肌に触れた
貴「ビクッ!」
突然のことに何が起きているのか分からず身体を強ばらせ肩に力が入る
カイコク「ニヤッ」
フニッ
貴「っ!?」
肌に触れた彼はそのまま指を動かしAの腕を揉んだのだ
ザクロと同じように勢いよく彼から離れた彼女は腕をクロスさせ守るように触れられた箇所を抑える
カイコク「(柔らけェ...)」
貴「なっ何するんですか!//」
カイコク「ちょっと唆られるもんがあったんでねえ、つい」
貴「"つい"で二の腕を触らないでください!//」
カイコク「♪」
注意しようにも赤くなった頬と身長差のせいで上目遣いになっているためカイコクにとっては逆に役得になっているとは本人は知らない
貴「(調子が狂う...//)」
カイコク「♪」
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ティア(プロフ) - ザクロさん» わわっとても嬉しいです、ありがとうございます!頑張りますっ (2019年8月27日 22時) (レス) id: a84115a91a (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ - すごい面白いです!更新頑張ってください (2019年8月27日 7時) (レス) id: 13cb67c2ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティア | 作成日時:2019年8月18日 12時