HERO part1

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．




「……」


『…ミツ？』


「…あー、あのー、さ…」


『…？』




なかなか話始めないミツ



右腕の掴まれてる部分が熱を持ち始めて

今更ながらこのシチュエーションに

ドキドキし始めた




「…っ、ぃゃ、…また行こうな」


『ん…？うん、また連れてってね？』




言いたい事を飲み込んだのに気づいたけど、

ミツの手がそっと離れた事で

私の右腕にあったぬくもりが無くなって

ミツの車から降りることしか出来なかった





また、って

軽く右手を挙げて

ゆっくり動き出した

ミツの車を見送った






…何を言いたかったんだろう、

ぐるぐると考えてしまう。





切なそうに見えたミツの表情、

初めて見る表情と

別れ際に引き止められたミツの手が。






今日1日で、

確実に私の中のミツの存在が大きくなっていた…






ミツの事が、好き…






自分の気持ちに正直になると、

さっき別れたばかりなのに

声が聞きたくなる…

会いたくなる…






…もっと一緒に居たかったな、なんて。








ねぇ、ミツ。



私、ミツの事が好きだよ…







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