貴女を救いたい【ジャーファル】

#2 シンドリアという国 ページ4

貴女side


ｶﾞﾀｯ



貴「ここが…シンドリアか…」



船に乗ってから1時間。今は船着場に降りたところだ。






…しっかし…賑やかで平和なところだなぁ…




…俺には…一生訪れない世界だ…






貴「こんな真っ昼間に何かあって騒がれるのも面倒だから…一応マントとフードしておくか…」





そう言って、フード付きのマントをした後、暗殺の計画を立てながら俺は賑やかな人混みに向かった。





―――――――




―ｶﾞﾔｶﾞﾔ



貴「…さぁてと…どうしよっかな…」



とりあえず、明日の朝には帰りてえから……







今日の夜中に決行だな。









…ん…？なんだ…？これ…？


「お！兄ちゃん、買うかい？それ？」


貴「これ…なに…？」


「え？知らないのかい？これはね、イチゴって言うんだよ。小さいけど甘酸っぱくて美味しいんだよ〜！何個か買うかい？」



貴「ふ〜ん…じゃあ…5個…買う…」


「まいどあり！」




貴「…初めてみるのだな…ﾊﾟｸｯ」



ホントだ…甘い…



貴「また今度…買うか…」





…つーか…あのおばさんまで俺んとこ『兄ちゃん』って言ったよな…よく間違われるからいいけどさ…





なんで…あのときのガキは…『お姉ちゃん』って分かったんだ…？…初めてだぞ…女に見られたの…








なんか…ホントに…気が狂うよな……









あのガキも…









この国も…

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