貴女を救いたい【ジャーファル】

#17 女の子 ページ19

貴女side




ｶﾞﾁｬ





俺は私服も今まで着ていたやつしかないから、結局この政務服を着るしかなかった。




ヤム「あっ！やっと出てきた！着替え終わったのね！」


ピ「ふむふむ…」



貴「な…なんだ…？似合わ…ないか…？…ぁ…」






つい、そんなバカげたことを聞いちまった。そんなこと気にならなかったのに…こいつらに見せた途端、“言わなきゃ”って思ったんだ。





ピ「…うん！とっても似合ってる！ごめんね…もっとカッコいい私服持ってきたかったんだけど…」


貴「いや…別にいいよ…着れれば…あんたらが悪いわけじゃないし……」



ヤム「でも、A君よく見ると女の子にも見えるわよね！だからかわいい服も似合うと思うわよ！」







…よ…よく見ると女の子って……





貴「……………あのさ…」





ヤム/ピス「え？」





貴「……俺……女なんだけど……」





ヤム/ピス「……え……えぇぇえ！！？」






そんなに驚くことか…？…って内心思った。






ピス「な…何で早く教えてくれなかったの〜！？女の子って分かってれば堂々とかわいい私服持ってきたのに〜！」


貴「…持ってくる気満々だったのか…」


ヤム「そうよ〜！早く教えてもらえれば
一緒に服買いに行ったのにー！」




…と半分怒りながら俺の服のことばかり気にしている。



貴「…えっと…い…いいんだ…俺はかわいい服とか着ないから。女だっていうのも別に男だって思われていてもいいから隠し…」


ヤム/ピス「そういう問題じゃない〜！」


貴「はぁ？」



…こいつら…いちいち面倒くさいなぁ…



ヤム「だって私達“友達”でしょ？」









貴「……はぁ？」







今…何て…？






ピス「“友達”の間に嘘はなし！何でも話してよ！ね？」






.






.






とも…だち…？






いつ…そんな事言った…？

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