天使だった幼なじみがハイスペックイケメンになって私を迎えに来た。 (ページ49)

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「ひとり？」

「うん、ひとり」

「あそぼー！」

「いいよ！」

・

「Aちゃん、なにかいてるの？」

「これ、オールマイト！」

「わ、すごい！ほんとだ！オールマイト！」

「しょうとくんオールマイトすき？」

「おおきくなったらオールマイトみたいになるんだー！」

「すごい！！しょうとくんかっこいい！」

・

「おかあさんがね、おそばつくってくれた」

「つめたいおそば？」

「そう」

「わたしおうどんがすき」

「おうどんもすき」

・

「オールマイト、つうきんとちゅう？に、びらんげきたい！」

「よくわかんないけどすごいね」

「ね」

・

「しょ、うとくん…？おかお、どうしたの…？」

「……やけど、した」

「そうなんだ…いたいのいたいの、とんでけっ！
よし！きょうもあそべる？」

「……うん」

「やったー！！！」

・

「みてー！しょうとくん！こせー！！」

「？？」

「わたしの、こせー！！」

「……！」

「ゆきだるまつくる？ゆきがっせんする？」

「……ゆきだるま」

「りょうかい！ゆきだるまでオールマイトつくれるかなー」

・

「しょうとくん、わたし、ひっこすことになった」

「……！！？」

「…もう、あそべないんだ、って、ひぐっ、ぐずっ」

「…………」

・

「しょうとくんが、かっこいいヒーローになってくれるの、まってる…っ」

「…！！」

「またね…っ！！！ばいばい…！！」

「……っ！！」

*

＊

*

「迎えに来た」

「約束通り、迎えに来た。」

10年前、天使みたいに可愛かった幼なじみが、

冬のある日、強くかっこいい王子様になって、私を迎えに来てくれた。

そんなお話。

めでたしめでたし。

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