天使だった幼なじみがハイスペックイケメンになって私を迎えに来た。 (ページ26)

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愛おしく感じるってこのこと。

○

「おいしい！」

「良かった」

「いいね。私んちの近くにはクレープ屋さんもオシャレなカフェもないから」

「じゃあ、また来よう」

可愛い造りのクレープ屋さんで、クリームのいっぱい入ったクレープを二人で買って、近くのベンチに座って食べている。

クレープと幸せを噛み締めている瞬間だ。私はきっとこのためにこの世に産み落とされたんだと思う。

それにしても、焦凍くん、お友達にここ教えて貰ったのか。なんか可愛いな。

そんなことを考えていると、小さな口で一生懸命クレープを頬張る焦凍くんが、私の顔を覗き込んできた。

「んふ、ぁ」

「焦凍くん、ごっくんしてからじゃないと分からないよ」

「ん」

コクン、と頷いて、クレープをもぐもぐと咀嚼し続ける彼は、何だかとても幼い。

え？こんなに可愛くていいの？？君の可愛さレベルはあと何段階ギアが残ってるの？？？

もきゅもきゅ。

もきゅもきゅ。

ただ幼なじみがクレープ食べてるだけなのに。

「……！！！」

やばい。焦凍くんが、焦凍くんが凄く愛おしく感じる。

いや、イケメンがかっこいいのは当たり前だし、イケメンが可愛いことすればそりゃ可愛いに決まってるし！！！と無理やり心臓を落ち着かせようとするも、彼の口に付いた真っ白なホイップクリームを見て意識が飛びかけた。

「しょっ、焦凍くん！」

「？なんだ」

「口にクリームついてるよ！」

「……？？」

「可愛い！違う！！逆！！！」

「おお、ありがとう」

ああ、だめだ。一生愛でたい。