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もはやプレゼントですらない。
○
「……で、何て言おうとしてたの？」
「あー……誕生日いつか聞こうとしてた」
ぺろ、とクリームを拭って舐める焦凍くん。
えぇ……可愛いと思ったら色っぽくなった。なんなのこの人。可能性が無限大すぎないか。
「んと、8月5日だよ」
「……過ぎてる」
「焦凍くん…？ど、どした？」
ハッ！という顔をした後に、彼は食べ終わったクレープの包み紙を握り締めて落ち込んでしまった。
全部無表情なのに、感情の変化が分かりやすいね。焦凍くん。
なんかこう、一気にオーラが落ち込んだね。悲壮感がすごい。
だけど気持ちが嬉しかった。顔を綻ばせて彼の背中をさする。
「もしかして祝ってくれるの？じゃあ来年よろしくね」
「おお。任せろ」
「焦凍くんは？」
「1月の11」
「……！？」
えっ、もうすぐじゃん。
もうすぐじゃん！？
しかもエセポッキーの日だね焦凍くん！いや、そんなことはどうでもいい。
ど、どうする…？焦凍くんって何が好きなんだ？確か昔「つめたいおそばすき！」って言ってたけど今も好きなのか？
というかそもそもプレゼント蕎麦ってどうなんだ？ロマンあるか？無いだろ。ん？プレゼントにロマンって必要あるのか？
ていうか蕎麦？蕎麦屋に連れていくのか、それとも蕎麦をプレゼントするのか？え、焦凍くんって何ミリの蕎麦が好きなの？？え、え、蕎麦にサイズとかなかったっけ！？
「お。もうすぐか……A？腹痛えのか？」
「……プレゼントは私、とか…でも……」
「えっ」
「えっ」
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作者名：- | 作成日時：2017年12月9日 6時
