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ru「‥‥ダテさんが、僕じゃない誰かを想ってるのも知ってます。でも教えて欲しいです。
ダテさんは、僕の事好きになってくれますか？」
俺が数メートル後ろの木の後ろでパニクってるなんて露知らず、ラウールは淡々と話を続けた
(涼太に好きな奴がいるって事か！？)
さっきから衝撃的な内容が立て続けに俺の耳に入ってくるから、もう何が何だか訳が分からなくなっていた
ラウールに告白されて、キスまでされてて
でも涼太には他に好きな奴がいるみたいな話をしてて
やっと簡潔的ではあるけど、そこまで頭の整理が追いついた時、俺の耳に再び信じ難い言葉入ってきた
dt「ごめんね、俺はならない。
俺は、誰も好きにはならないよ‥‥」
涼太のその言葉だけは妙にはっきりと、そしてすっと俺の胸に落とされた感覚になった
(誰も‥‥好きにはならない‥‥)
本心から出た言葉なのか分からないけど
その言葉はひどく俺の胸に突き刺さった
今度は俺から、涼太に想いを伝えようと決めたばかりなのに
誰も好きにはならないって、そんな事言われたら
何もできないじゃないか‥‥
もう、どんなに頑張っても望みはないって事なのかな‥‥
ru「えっ？何言って‥‥。だってダテさんはずっとしょっ‥‥」
dt「ラウール！そこは、いいんだ。ラウールが気にしなくても良いんだよ。」
もう何も耳に入らなくなっていた
ラウールとの事よりも、涼太のさっきの言葉の威力がデカすぎて、それ以上何も考えられなくなっていた
nb「来るんじゃ‥‥なかった‥‥」
こんな話、聞きたくなかった
膝から崩れるようにその場に座り込んだ俺は
そのまま頭を抱えて呟いた
嫌な予感は見事に的中したってわけだ
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作者名：shiro | 作成日時：2022年4月29日 18時
