番外編, 4 ページ40
Aside
あれから3週間、、、
そろそろ、短期な私には我慢ができなくなってきた。
あの頃から、ラン姫の護衛についていた私だが、、、。
あの頃と変わらず、
私以外の人には、可愛い笑顔を向けるのに、私にだけは相変わらず冷たい。
そんなことだけなら、まだいい方だ。
私をここまでイライラさせる一番の理由は、
「きゃあ!!もうっ、後ろから脅かすなんてびっくりしましたわ、、、。シン、、、。」
「いゃ〜、申し訳ない。ラン姫のお姿が見えたもので、、、。ちょっとからかってみようと、、、。」
「まあ、ひどい人、、、。」
「でも、また面白い反応が見れて満足です。」
「シン〜、、、。少しは気をつかってくださらない?」
こんな笑顔の絶えない、ラブラブな会話をいつもいつもされるからだよ!!!
今この時も、二人はイチャイチャと笑いあいながら、私の目の前を歩く。
「もうっ、シン〜。」
ラン姫の可愛らしい声が遠くに聞こえる様な気がする、、、。
“シン”と私と同じようにその人の名前を呼ぶな、、、。
そこは、本当は私の場所だ、、、。
どいてよ。
そんなことを言えたらどんなにすっきりするか、、、。
幸せそうな二人をよそに、一人イライラしている私は、
これ以上、ここにいたくない。と思い、
そっと、その場を離れた。
シンが近くにいるんだし、私より頼りになる護衛だろう、、、。
、
、
あれから、3時間後。
そろそろ、ラン姫の側へ行かないと、、、。と思い、ラン姫を探している時だった、、、。
辺りは夕日に照らされて、オレンジ色に染まっていた。
どこに行ったのだろう、、、?といろいろ探し回っていたら、
中庭のベンチにラン姫の姿が見えた、、、。
「ラン姫、、、。」
と声をかけ、駆け寄るが
足が急ブレーキをかけた、、、。
そこには、オレンジ色に染まるベンチに
一緒に座る二人の姿があった。
それだけじゃない、、、。
ラン姫の体を抱き寄せて、
ギュッと抱きしめる、
、
、
シンの姿もあったのだ、、、。
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作者名:てる | 作成日時:2018年6月27日 22時