第三十話 現実に戻って、、、。 ページ32
Aside
母さんと父さんの声はそこで途絶えた、、、。
「あっ、待って!!」
私は必死に手を伸ばし、ルフ蝶を掴もうとするが、
伸ばした手は空中をきるだけで
その光る鳥には届かない、、、、、、。
お願い、一人にしないで、、、、、。
そう、呟いたら
『『「大丈夫。一人じゃない、、、、、!!」』』
と、力強い三人の声がした、、、。
三人、、、、?
ここには、二人しか、、、いないのに、、、。
てゆーか、二人に私の声は、届かないのに、、、、。
なんで、、、?
そう考えていると、
強く手を握られている気がした、、、、、、、、。
誰、、、。あなたは、、、、、、、、?
この温かい手の温もりは一体、誰のもの、、、なの、、、。
誰なのか知りたいと思い、
重い瞼をゆっくり開く、、、、。
、
、
そこには、
、
、
私の大好きな人、、、、。
、
紫色の髪をした男の人が、手を握っていた、、、、。
温かいな、、、、。
泣いたのだろうか、目が少し赤くなっているシンは、心配そうにこっちを見つめる。
あぁ、帰ってきたんだ、、、、。
その事実にほっとして、自然に強ばっていた頬が緩む、、、。
心配そうに、大丈夫か、、、?と尋ねるシンに向かって、
私なら大丈夫、、、。
と、声には出さずに、静かに微笑む、、、。
それだけでシンには、ちゃんと伝わるだろう、、、。
案の定、彼は小さく良かった、、、、。と呟き、
しばらく、何も言わずにずっと手を握っていてくれた、、、。
自然と元気がわいてくる、、、。
なぜこんなにも、幸せな気持ちになれるのだろう、、、?
やっぱり、好きな人だからかな、、、、。
クスッと、一人笑ったら
シンは、頭に?を浮かべながらも、優しい瞳で私を見守っていた、、、、。
そんなことを考えていたら
喋る元気が戻ってきたので、
「ただいま、、、、。」
と、微笑みながらシンに言うと、
あぁ、と彼も返してくれた、、、、。
、
、
、
「お帰り、、、、。A、、、、、、、。」
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作者名:てる | 作成日時:2018年6月27日 22時