【ヒプマイ・男主】俺の隣の奴は今日も笑顔を振り撒いている

俺の隣26 ページ27

『独歩、これここ置いて良い？』


「あぁ…。これは…どうするんだ？」


『それは…』


3週間後、やっと引越しを始めることが出来た。
大きい家具、家電は売ったりあげたりして荷物はほとんどない。
自分で持っていけるレベル。

もうちょっと早く引越したかったんだけど、なんせ休暇がな。
こういう時に限って仕事が増えるんだよ。


「荷物こんだけで大丈夫なのか？」


『ん？平気平気。俺あまり物置かないタイプだから』


「意外だ…ぬいぐるみとか…」


『俺のイメージ…！！！』


独歩の中で俺はぬいぐるみを愛でる男なのか…。
29歳の男が1人でぬいぐるみに囲まれてるってやばくないか？


『前家来たときぬいぐるみなんてなかったろ〜』


「そこまで見てない」


『あー、リビングだけだったか』


いっそのこと案内とかすれば良かったか？
部屋数少なかったし…でも、もうあの家関係ないし良いか。
大家さんに菓子折り渡したし…すること無し！


『これからは…独歩と一緒なんだよな…』


「…お、う」


『毎日、かぁ…』


なんだこの胸の幸福感。
俺、めちゃくちゃ幸せ者。


『独歩、好き』


「っ…急に言うな」


『口から自然に出ちゃったんだよ』


「ナンパ師かよ」


『恋人にしか言わねーよ』


「バッ…」


口元を手で押さえる独歩の頬はそれは真っ赤で。
今日もとてつもなく可愛い。


「…A」


『ん？』


「す…っす…好き、だ…」


まだ口元を手で押さえながら、ちらっと俺を見る独歩。
頑張って言ってくれてるのが伝わってくる。
俺はそれだけで嬉しい。


『…うん、ありがとう。俺も好き』


ちゅっと軽く唇にキスを落とす。
俺のキス魔が加速しちゃうぜ…。


『よろしくな、独歩』


「こちらこそ、よろしく。A」


恐らく大変だと思うし、予期しないこととかあるかもしれない。

まぁ、でも…愛の力があればなんとかなる！なんて。
これ言ったら独歩に引かれるから言わないけど。

そんなこんなで俺の独歩の2人暮らしが開始。
今から掃除、もちろんしますとも。

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