22話 ページ23
ナルトが多重影分身の術でカカシさんに襲いかかるが、カカシさんは変わり身の術でナルトの分身と入れ替わるとそのまま姿をくらました。
…そろそろ出るかな。
私は印を結ぶ。
すると、ぽんっと音を立てながら私がもう一人。
分身の術だ。
『よし、行ってこい。私』
『らじゃー』
びしりと敬礼を決めて、
私の分身は茂みから出てナルトの方へ向かう。
…多分、カカシさんは残りの私、サスケ、サクラの居場所を知りたいはずだ。ナルトはほったらかすか、身動きが取れないようにすれば良いだけだろうし。
…何もせずに見つかる訳には行かない。
見つかるとしたら、奇襲を仕掛けた時だ。
多分、まだナルトのことはカカシさん本人か、分身が見ているだろう。多分……そこら中に分身を配置して監視してる気がする。たぶん。
そんなことを考えていると、
私の分身がナルトの所へ辿り着く。
『ナルト！大丈夫？』
ﾅﾙﾄ「蛍！これぐらい平気ってばよ！それより……スズゥ！？」
『あ、ちょっ』
ナルトが木の下に落ちている鈴を見て、
嬉しそうに笑う。
どうやらカカシさんが
落としていったと思っているらしい。
なわけあるか！！！そんなへまするもんか！
私はナルトの肩を掴んで止める。
『ナルトくん！それ罠！』
ﾅﾙﾄ「え？」
だが、時すでに遅し。
ﾅﾙﾄ「なんじゃこりゃあっ！！」
ナルトの足に縄が絡みつき、
ナルトの身体はぶらんと宙に浮かぶ。
私の分身が深くため息をついた。
うん、わかるぞ。その気持ち。
『！！』
すると、私の分身がスっとナルトから遠のく。
見れば、カカシさんがそこにいた。
彼は分身を見てから、
木の下に落ちてる鈴を拾う。
ｶｶｼ「…分身ねぇ。蛍はお前と違ってよく考えて術を使っているね。ナルト、よく考えて使わないから逆に利用されるんだ。それと、バレバレのワナに引っかかるな、バカ」
ﾅﾙﾄ「ムッキィーーーー！！！」
ｶｶｼ「忍者は裏の裏を読め！」
ﾅﾙﾄ「んなのわかってるってばよ！！」
ｶｶｼ「あのね、分かってないから言ってんの」
その時、しゅっと何かが風をきる音がした。
ｶｶｼ「ったくお前は…」
そう笑うカカシさんの顔に
クナイやら手裏剣やらがぶっ刺さる
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作者名：かるーあ | 作成日時：2022年11月29日 13時
