25セーブ ページ32
すぐに碧を蹴り飛ばし、体勢を立て直す。何があった?腕ごと吹き飛ばされたぞ?
碧「っ、お前…」
碧がそいつの姿を見た瞬間目を見開く。大きな斧を持っているそいつは碧に近寄る。すると、碧が勢いよく立ち上がり、そいつの胸ぐらを掴む。
碧「お前…!今更なんだよ?!今来たってしょうがねぇだろ?!何でもっとはやくこねぇんだよ?なぁ!千尋!」
千尋「…鈴と侑菜の生命反応が消えた」
碧「だから来たのかよ!弱虫が!何でもっと早く来なかった!反応が消えた?反応が消えたらやっとくんのかよ?なぁ!」
千尋「…それに、お前じゃ勝てないって言っただろ?!」
そう言い、思いきり碧の手を振り払う。
千尋「何でいつも計の命令を無視するんだよ!この前の件だってお前がちゃんとしてればあいつらは!」
そこまで言うと、千尋がハッとした顔をし、ごめん。言い過ぎたと俯く。
千尋「その怪我じゃ戦えそうにないね。碧。この斧持ってて」
そう言い斧を投げ捨てる。
今がチャンスだ。
斧を投げてこちらに振り向く前にナイフを千尋に振るう。が、避けられ、どこからか取り出した紐で手を拘束される。
『っ!』
よく見ると、紐は取り出していなかった。そいつの腕が紐に変形していた。
碧「おい!そいつは俺が!」
千尋「碧じゃこいつを殺すだろ」
身を乗り出し怒鳴る碧をそう言い黙らせる。千尋が紐を引っ張り、俺はバランスを崩しその場に倒れ込む。
千尋「お前の能力は解読済み。抵抗はしないことをおすすめするよ」
『チッ…』
千尋「Aだったよね。名前」
『俺じゃねぇよ』
そう言い返すと、千尋が目を見開き、誰?と聞いてくる。
『体の持ち主だ』
千尋「体の…そっかお前が…ま、少なくとも鈴と侑菜は殺してるし。おい碧」
碧「何だよ…」
千尋「こいつを研究施設に連れて行く」
碧「は?バカなのかお前?」
千尋「バカじゃなくてアホですーっと。ほら。行くぞ」
研究施設…何だ?拷問でもされるのか?死ぬのか?俺?あいつの死因もわからずに?あいつに会えずに?
『冗談じゃねぇよ…誰が行くかよ!』
そう言い、紐を引っ張り、千尋のバランスを崩す。
碧「千尋!」
千尋「碧!ダメだ!」
碧が俺の首をナイフで切る。
目を開けると、いつも通りの慣れた光景が広がっていた。
千尋「何で殺したんだよ!あいつは傷も全て死ぬと元通りになる!うちらの行動も読まれるようになる!くそ…良いか?うちが来るまで絶対に死ぬなよ。碧!」
俺の能力の出番だな。
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作者名:みむ | 作成日時:2022年2月13日 21時