ゲームの転生者の歩む道[オリジナル] (ページ25)

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まるで、僕の能力が分かっているようだった。違和感くらいはあるだろうけど、侑菜は別に勘が良いわけでも無い。誰かから教えて貰ったとすれば…計か？でも、なんで今更。こいつがそんなこと知ったところで何か出来るわけじゃないのに。

“そんなんお前も一緒だよ”

『っ！』
懐かしい声がして反射的に振り返る。振り返ると、そこには茶髪の懐かしいあいつがいた。

『なん、で…今までどこに行ってたんだよ！』
手を伸ばし、あいつに触れようとする。が、そこにはあいつの姿は無かった。

『どこに行った！…は？僕、誰のこと探して…え？は？違、う。何で、あいつ？誰のこと…探し、て』

“終着点に着けば分かるよ”

頭を抱えているとそんな声がまた聞こえてくる。
本当に？終着点に着けばあいつが、誰か分かるの？終着点…エンディングって事か？だとしたら…

前を見て、自分の死体に手を伸ばし触れる。

目を開ける。侑菜とあった場面に戻る。侑菜は覚えているのか僕から目をそらし、レールガンを構えている。

侑菜「…侑菜が私がここで止める」
レールガンを構え、何発か撃ってくる。難攻不落を使い、何発か避けていく。

侑菜「愛の能力？！…何でっ！」
ふーん。なるほど。能力全てを知り尽くしてるわけではないのか。ってなると、自分で調べたのか？

『…記憶があるなら分かるだろ。君に僕は倒せない。僕だって、計…否、生徒会のメンバーに用があるだけだし。元から君らに用はないよ』

侑菜「生徒会のメンバーって本気で言ってるの？あのメンバーはただの能力者じゃない。侑菜達とは比べものにならない人達しかいない…そんな生徒会に何の用？」

『何の用って、僕は、エンディングをみたい。そのためには、生徒会は4人くらい倒さなきゃ』
それが生け贄ルートもしくは、残酷ルートへ辿り着くための方法。別に、全員倒しても良いけど、色々面倒くさいから良いか。

侑菜「無理だよ。倒せるわけ無い」
少し身を引きながら、侑菜がそう言う。

『君がそれ言うの？美空と愛より弱かったのに？』
そう言い、美空の能力、万夫不当を使う。

『ほら、来なよ』
そう言うと、侑菜はレールガンを構え、そのまま震えている手で引き金を引いた。

侑菜「能力…」
引き金を引くと同時に横に避ける。何か呟いていたが、レールガンの銃声のせいで聞こえなかった。
体制を立て直し、すぐに攻める。侑菜の目の前に来た時、いきなり激痛が走り、その場に倒れ込む。