【リヴァイ】残酷で美しい世界に【進撃の巨人】 (ページ7)

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＃03 ページ7

憲兵だ!お前たち何をしている!」

身売りの男2人は憲兵を見ると、私のことなどお構いなしに一目散に逃げて行った。
私と憲兵数人以外誰もいないこの部屋で私を見つけると気持ち悪く笑う。
そして、男たちを深追いすることなく、私の前にしゃがみこんだ。

「あいつら、なかなかの上物を置いて行ってくれたなぁ」

「ちっとガキだがな、この際贅沢は言わんさ」

目の前にいる男は3人お互いに気味悪く笑いあうと、私の体を起こし、胸元から勢いよく私の服を裂いた。
後ろ手にロープで縛られた私の腕は言うことを聞かず、されるがまま、釦が半分以上弾けたブラウスが素直に開けた。

スルリ、汚い手が私の体のラインを執拗になぞる。
耳元で聞こえる息遣いは下品と呼ぶにふさわしく、悪寒が止まらなかった。

気持ち悪い＿＿＿＿

「イッ!!!……………なんだこのガキ!!かみつきやがって!!」

気づくと、私は、顔を近づけた男の唇に思いっきりかみついていた。
当然、怒った男は私を思い切り殴って蹴り飛ばす。

「ぅ……ぐッ……」

しばらく、男から、蹴られ殴られをしていると段々意識が遠のいてくる。当然、痛みだって遠のく。
これで、いいことなんてなかった私の人生幕が下せる。少し、後味の悪い幕切れではあるが、やっとだな。そう思って、暴力を受け入れていると、ふと、それが止んだ。

「邪魔すんじゃねぇ、俺たちは憲兵だぞ」なんて声が聞こえたが、この痛みの中、瞼を持ち上げるのも億劫で、事態の流れを聞くことに終始した。
やがて人の気配が減り、薄っすらと、目を開けると、前には、1人の少年が立っていた。

「おい、ガキ。生きてんのか。死んでるのか」

「……い…きて…いる……」

「そうかよ。…まぁ、よかったな」

私からしたら、歓迎できる状態ではない。安全に眠れる場所も確保できない此処で、こんな状況で生きながらえたのは酷というものだろう。
沈黙を守る私に少年は、私の開けたブラウスの前を合わせ、自らが着ていた羽織をかけると、スクッっと立ち上がる。

「無責任に助けておいてなんだが、俺は、お前を連れていく余裕はねぇ。
……そのうち、善人面した男が来る。そいつに介抱でも何でもしてもらえ」

阿呆目が、この状況、憎しみこそすれ感謝などしてやるものか。
だがしかし、この出来事はその少年に恨みを抱くきっかけに過ぎなかった。