[文スト]兄、姉達は妹が大好きなようです[短編集]

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(長くなって申し訳ないです)
、


Aの眠っている顔を頬杖をつきながら眺めた

本当にこのまま目覚めないんじゃないかと思うくらいAの肌は青白くて、痛々しいほどに幼い身体に繋がれた管が不安を煽る


Aの髪を梳いて、輪郭を確認した


愛おしい、私の妹…


何故だ、私はAの兄なのに…Aを守れなかった

何故、Aを傷つけた？

何故、Aに守られる様な事をした？


本当に自分を殺してやりたい


その時、低い位置に一定だったAの心電図が少し上がった


「A…？A！！」


呼吸を助ける為につけてあるマスク越しで小さな声だったけどAは…


「おにぃ、ちゃん…」


そう、微笑んだ


違う、私は君の兄を名乗れる程立派じゃないんだ！君みたいに身を呈して誰かを守ってなんかあげられない弱虫だ

私は弱虫だから、怖いんだ…君を失いたくない


「Aっ…すまなかった…！愚かな私を許してくれ…！弱い私を……！」


置いてかないで、と自分でも驚くくらいに弱々しい声音で言った


Aの腕がゆっくりとあがって少し冷たい感触が頬に触れる


「おにいちゃんが…無事で、よかった…
泣か、ないでよ…」


視界がぼやけて見えなくなって、口元が自然に下がる

ぼろぼろと溢れる涙さえも恨めしく思った、一瞬でも多く君の顔を見ていたいのにな



「ごめんっ…涙、止まんない…！」

「おにいちゃんは…泣き虫さんだなぁ…」


もう離しはしないよ、A


一緒に生きて行こう？



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