浮気32 ページ33
花巻「ちょっといーか？…黒尾｡」
黒尾「今日は随分呼び出し多いな｡わぁった､今行く。」
自主練時間､入口から少し顔を出すのは花巻だ｡
黒尾は手に持っていたバレーボールをほらよ､と灰羽に渡し花巻の方へ向かった｡
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
パチリ､と空き教室の電気を付け花巻は窓に向かう｡ある程度進んだ所で黒尾を向いた｡
花巻「俺が言いたい事､分かるよな？」
眉間にシワを寄せる花巻｡
黒尾「さァ？」
それに対しニヤニヤを隠さない黒尾｡
花巻「じゃあ言ってやるよ｡」
ズカズカと詰め寄る花巻｡黒尾の胸倉を思い切り掴むと目を見開きこう言い放った｡
花巻「俺らの関係を邪魔するな｡これ以上Aに迷惑かけんならコッチがお前を潰す｡」
黒尾「俺ら？随分と自分達の関係が美しく見えてるようだけど､この発端も全部君の所為でしょ？」
花巻「は？」
更に眉間のシワを濃くする｡
黒尾「俺､浮気の話聞いてたんだけど｡自販機で初めて見つけたんだよね？浮気現場｡
飲み物買ってこいって言って？わざわざおいかーさんの浮気現場知らす様な事して？」
花巻「！」
思わず手が緩む｡黒尾はそれを見過ごさなかった｡
黒尾「図星？はは｡つまりそれって君が椿本チャンに恋心抱いてない？」
花巻「いーだろ別に｡」
ふい､と目をそらすと黒尾はそれに漬け込むようにどんどん言葉を塗りたくる｡
黒尾「もしその事知ったらさぁ｡椿本チャンこの浮気俺に乗り変えるんんじゃないの？」
ポケットからスマホを取り出し画面を見せる｡
録音中､花巻が今この状況を把握するには充分過ぎた｡
花巻「クソ､何だよ｡」
黒尾「物分りが良くて助かるネ｡単刀直入に言うと西野より先に及川を潰すよう仕向けて。」
花巻「それだけでいいのか？ならしてやるよ｡」
黒尾「なら良いよ｡お開きにしようか。」
花巻「あぁ､じゃあな。」
花巻は胸倉から手を離しスタスタと立ち去った｡ピシャリと閉めた扉を黒尾は何時ものニヤケ顔で眺めていた｡
＿＿＿＿＿＿＿＿
黒尾side
あらあら、怒っちゃって｡
でもこれで手筈は整った｡
及川を先に潰す､その協力過程で仲良くなって椿本を奪う｡本当の協力関係なんてある訳ない｡
だって俺は花巻に裏切られてもデメリットが無いから｡
もし裏切られてもさっきの音声で形勢逆転｡
なんて簡単なんだろう｡
乾いた笑いがこみ上げる。
あぁ、誰も彼もが面白いくらい騙されていく｡
勿論俺も例に漏れず｡
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はちあんみつ(プロフ) - リリィドール＊ガチめに低浮上さん» 本当に申し訳ございませんでした！私が確認した所はすぐに直させて頂きました｡教えて頂きありがとうございます！また誤字などありましたら教えて下さい！ (2019年6月26日 17時) (
レス) id: 5a63b25566 (このIDを非表示/違反報告)
リリィドール＊ガチめに低浮上(プロフ) - 清水先輩の名前は潔子さんですよ。清子ではなく…。よくある間違いですが。これからも更新頑張ってください、応援しています。 (2019年6月26日 14時) (レス) id: e60ca59755 (このIDを非表示/違反報告)
はちあんみつ(プロフ) - 国見千夏さん» 亀更新ですがこれからもよろしくお願いします！！ (2019年6月15日 7時) (レス) id: 5a63b25566 (このIDを非表示/違反報告)
国見千夏(プロフ) - いえいえ、とても面白い小説を書いていらして、参考にしています。これからも頑張って下さい (2019年6月13日 22時) (レス) id: 0d5b956ee7 (このIDを非表示/違反報告)
はちあんみつ(プロフ) - 国見千夏さん» ほんとだー！！！ありがとうございます！！ (2019年6月13日 21時) (レス) id: 5a63b25566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちあんみつ | 作成日時：2019年4月6日 13時
