LOVE BATTLE (ページ1)

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1話ページ1

二宮「涼宮、コーヒー。」

貴方「用意してあります。デスクの横です。」

二宮「この書類、変なところあるから、言っといて。」

貴方「はい。」

二宮「明日の役員飲み会キャンセルしといて。」

貴方「なぜですか？」

二宮「え？明日、ゲームの大きいイベントがあるからさ。飲み会俺いなくてもいいでしょ？あ、涼宮が出てくれてもいいんだよ。」

子供か！
ていうかなんで私が？
ていうかこき使いすぎじゃない？

どうしてこんなめんどくさい社長の秘書になったのか。
きっかけは1週間前までさかのぼる。

ーーーーーーーーーー
ー１週間前ー
＠秘書課

aa「おはよう。」

貴方「おはようございいます。」

あ。

声が出そうになった。
出勤してからの違和感の原因がやっとわかったのだ。

今日はいつも遅刻してくるような人も早く来てる上に、みんな揃っていつもより気合いが入った服装をしている。

一応これでも一流企業だから、もしかしたらテレビの取材があったのかもしれないと思い、さっきからスケジュールチェックをしてたのだが、違った。

彼女たちを動かしているイベントは”社長訪問”だったのだ。

なんで社長が来るから身だしなみに気を付けるのか疑問に思う人も少なくないだろう。

なんで社長が来るから身だしなみに気を付けるのか。
それは、社長がイケメンだからだ。
わが社の社長は二宮和也。
大学卒業と同時に会社を立ち上げ、５年で規模を拡大並びに株式上場を果たしたいわゆるやり手社長だ。
芸能人並みのルックスと人の懐に入り込むうまさから、社長のファンになる社員は後を絶たない。
だから、社長訪問がスケジュールされている日は、女子社員は張り切り、オフィスが合コン会場のような雰囲気になるのはもはやわが社の名物と化している。

秘書課は特にその傾向が顕著だ。
櫻井課長以外は全員女性。
そのうえ、全員未婚なのだ。

(ザワザワ)

ほら来た。
社内のアイドル二宮社長のお出ましだ。