cent dix-neuf ページ21
ハー「おはよう。遅いわよ」
『クィリナスが起こしてくれなかったんだよ』
欠伸をすると、ハーマイオニーが視線だけで寝癖を教えてくれた。
『そうだ……ハグリッドの話は聞いた？』
ハー「ええ。多分あなたも同じでしょうけど、そんなに驚かなかったわ。にしても、巨人が皆怖いわけでもないのに……」
視界の端でロンが頭を振る。私は座っているハリーの背中を肘掛にした。
『そう言えば卵の謎解きは進んでるかな？ポッター君』
ハリー「君だって進んでないくせに」
にやにやと笑うと、いつの間にやら近くに佇んでいたクィリナスにチクッと指をつままれた。
そんな緩やかな日々も束の間、私達は新学期を迎えた──と言っても、勿論私は初日からサボリを決め込んでいる。
湖の前で悠々と寝転んでいると、クィリナスが言った。
ク「今日はずっとここにいるつもりですか」
『うん……あ、いや。今日は魔法生物飼育学がある』
私は起き上がると時間を確認し、クィリナスの方をちらっと見た。彼がこれみよがしにため息をつく。
ク「分かりましたよ」
私が授業に出ると言うことは何かがあるということだと察しがついたらしい。
私は彼の背に乗って、禁じられた森の端まで向かった。
目を凝らすと、既に生徒達は先生に連れられていた。けれどその先生は、ハグリッドではない。
『降りる』
クィリナスが下降を始める。私は飛び降り、相殺呪文をかけた。
生徒達がわっと振り返った。ハーマイオニーは眉間に手を当てている。
『すいません。でもたった５分の遅刻ですから、減点はナシでいいですよね？』
軽快に手を上げると、魔女は「A・スリザリンだね」と言った。
『分かるんだ』
ドラコ「大鷲に乗って遅刻するのは君くらいさ」
『なるほど。で、先生は誰ですか？』
ハー「グラブリー・プランク先生よ」
ハリー「ハグリッドがいないんだ」
ロ「ついでに言うと、理由も教えてくれない」
魔女は気まずそうにした。ドラコはにたにたと笑っている。
ド「ポッター、君にこんなことは知らせたくないけどね……」
ハリーがドラコの持っていた新聞をひったくった。私も覗こうとしたが、パンジーに思いっきり腕を引っ張られた。
パ「あなたに見て欲しいのはこっちよ！」
『何だよ、急に……』
私はパンジーが広げた新聞紙に視線を落とした。
『……ラミアーに禁断の恋か。クリスマスパーティではホグワーツの教師と身を寄せ合いスローナンバーを踊っている姿が目撃され……』
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ユーレイ(プロフ) - 羽音さん» メッセージ、イラストともにありがとうございます！楽しく拝見させてもらいました。自分の小説からイラストまで書いていただけるなんて本当に嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年6月1日 23時) (
レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - mikittyさん» 素敵なコメントにこちらこそニヤニヤしました……この焦れったい感じが書くのが楽しくて、どうしても長引かせてしまいます笑 (2019年6月1日 23時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
羽音(プロフ) - メッセージに書いていたURLです！→http://uranai.nosv.org/img/user/data/0/9/a/09ad2710a06e0237527c6512112dc071.png (2019年5月31日 21時) (レス) id: d257d5a444 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新されているとニヤニヤしちゃうくらいに好きです…お互いに焦れったい感じがたまりません！セブルスという人物をとても細かく丁寧に描いている素晴らしい作品です。これからも楽しみにしています！ (2019年5月31日 1時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - パンジーさん» 空きコマのお供にしてもらえてよかったです！！(！？) さらに面白いと思って貰えるような展開にできたらと思ってます。楽しいコメントありがとうございました！ (2019年5月30日 21時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2018年10月23日 12時
