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校長の部屋に入った瞬間に見えたのは、ぼろぼろに草臥れたローブだった。
その瞬間のセブルス教授と言ったら、もう、本当に石のように固まっていた。
ルーピン「ああ、セブルス。久しぶりだね。今丁度先生に挨拶をしていたところなんだ」
セ「…………」
彼は憎悪そのものの目つきでルーピン先生を睨んでいる。
私は冷や汗を流して、ゆっくり彼らから距離をとった。
ルーピン先生は画面でも、そして今目の前ではそれよりも素敵に見える。すらりとした手足に綺麗な指先、物腰柔らかな口調───でも。
セ「……ルーピン」
うん、この状態の教授の前じゃそんな行動取れない。
私はこの緊迫した空気を何とかしようと、奥にいた校長に目配せをした。
ダ「2人共、用事があって来たのじゃろう。お話は何かな」
……違う。私たちをここから追い出せってことだったんだけど。
なんだか確信犯な気がする。
私はふらふらとする頭を抑えて、校長の前───つまり、ルーピン先生の隣に立った。
後ろから教授の刺すような視線を感じる。
せめてクィリナスがいれば、とあの愛しい大鷲に祈る。
『学会に提出したものです。───ほら、狼人間の…』
ダ「おお、話は聞いておる」
彼は至極楽しそうにその小瓶を様々な方向から見つめ吟味すると、「素晴らしい出来じゃ」と微笑んだ。
そんなことを言われたら照れないはずがない。頬の筋肉をゆるゆるにしていると、横から……というより身長差から上からと言った方が正しいのだが、優しい声が聞こえた。
ル「君があの薬を…？」
私はにっこり笑って彼を見上げた。
『A･スリザリンです。よろしくお願いします』
右手を差し出す。彼は少々戸惑いながら私の手を握った。
ル「君のおかげで救われる人が沢山いるだろうね。……僕も例外じゃない。セブルスから既に伝えられていると聞いたよ」
『私は狼人間への差別に反対です。もちろん、先生の秘密は守りますけど』
はっきりとそう言うと、にっと笑って握手した手を子供のように振る。彼は面食らったような表情をした。
ル「……初対面で僕らに怯まないのは珍しいよ。それに、そんなことを言ってくれるのも」
セ「頭がおかしいんだ、此奴は」
突然低い声がする。私は無理やりルーピン先生から引き剥がされた。
ル「随分と乱暴だね、セブルス」
『ルーピン先生みたいに優しかったらいいのになあ』
私があてつけがましく言うと、ルーピン先生はきょとんとした後に笑い出した。
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あんず - 初めまして。私もスネイプ大好きです！仕事の合間にニマニマしながら見てます(笑)素敵過ぎる作品に感謝です！これからも頑張ってください！！ (7月4日 21時) (
レス) @page8 id: a382905644 (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 初めまして (7月4日 21時) (レス) @page8 id: a382905644 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - すっごく面白くて、続きが気になって、ここまで一気に読みました！寝不足です笑 この先もすごく気になるし、どんな結末を迎えるのかワクワクしながら読み進めますね！これからも楽しみにしてます！私もセブルス大好きです！素敵な作品をありがとうございます！ (2022年4月5日 23時) (レス) id: 6477d40512 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - はじめまして。とらんとぬふのページで思わず泣いてしまいました…笑 占ツクで泣いてしまうなんてと思ったけど、本当に心動かされました。この小説に出会えて良かったです。スネイプ先生への愛が増しました笑 心からありがとう！！ (2019年9月19日 14時) (レス) id: 1e7e266fc1 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - 第一部隊さん» とっっっても嬉しいです！笑 頑張ります！！！ (2017年12月30日 23時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年10月7日 16時
