quarante-et-un ページ42
『あれなら、大丈夫です。心配しないでください』
私の笑顔に、彼は幾らか安心したようだった。
ル「そうか……そうなら、良かった。ああ、あとA」
『はい？』
ル「ハリーと守護霊の呪文の練習をする約束をしたんだ。君も来るかい？」
私は暫く悩んだ。すると、ルーピン先生は表情を柔らかくして言った。
ル「気が向いたら来なさい」
私はそれに曖昧に頷いて、教室を出た。
───────────
学期の最後の週末はホグズミードの日だった。
ハーマイオニーもロンも、私とハリーのために休みにはここに残ることに決めてくれていた。
そして私は、この先のために布石を打っておくことを決めた。
『なぁ、クィリナス？』
ク「はい？」
『そろそろシリウスと会いたいなって』
私はホグズミードに向かう生徒達の群れを眺めながら言った。
クィリナスは断ると思っていたが、ああ、と軽く返事をした。
ク「いいんじゃないですか？」
『えﾞ』
そう簡単に承諾されると思っていなかった私は、ばっと振り返って彼の顔を見つめた。
ク「行きましょうか。……セブルスにバレないように」
彼はそう言いながら、いつもの大鷲のサイズまで体を大きくした。
『止めないの？』
私がクィリナスの背中に乗り上げながら言うと、彼は私をちらっとだけ見て言った。
ク「個人的な意見ですが、彼は殺人鬼とは思えません」
『……うん』
ク「そして彼は訳もなく食料を分け与える貴女に感謝をしていますが、不審だとも感じています」
『…だろうな』
私は低く言った。クィリナスが「理由付けは終わりましたね」と言い切り、羽を羽ばたかせる。
私は彼にぎゅっと捕まった。冷たい風が頬をさした。
───────────
クィリナスが降り立ったのは、叫びの館だった。
ク「いつもならここにいるんですがね…」
彼はそっと着地した。一方で、私はぼすん！と音を立てて雪の上に降りる。
『……シリウス、さん？』
漠然とした恐怖と戦いながら声をかける。
すると暫くして、館の奥から唸るような声が聞こえた。
シ「動くな」
『うわっ！？』
私は驚いてそちらの方を向く。
そこには、よれよれのローブに、ぼさぼさの髪、やつれた目をしたシリウス・ブラックが立っていた。
……ゲイリー・オールドマンだ。
そんな感想は置いといて、私はゆっくりと持ってきたローブを差し出した。
『……寒くないですか？その格好』
彼はその言葉に、思いもよらず気が抜けたようだった。
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あんず - 初めまして。私もスネイプ大好きです！仕事の合間にニマニマしながら見てます(笑)素敵過ぎる作品に感謝です！これからも頑張ってください！！ (7月4日 21時) (
レス) @page8 id: a382905644 (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 初めまして (7月4日 21時) (レス) @page8 id: a382905644 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - すっごく面白くて、続きが気になって、ここまで一気に読みました！寝不足です笑 この先もすごく気になるし、どんな結末を迎えるのかワクワクしながら読み進めますね！これからも楽しみにしてます！私もセブルス大好きです！素敵な作品をありがとうございます！ (2022年4月5日 23時) (レス) id: 6477d40512 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - はじめまして。とらんとぬふのページで思わず泣いてしまいました…笑 占ツクで泣いてしまうなんてと思ったけど、本当に心動かされました。この小説に出会えて良かったです。スネイプ先生への愛が増しました笑 心からありがとう！！ (2019年9月19日 14時) (レス) id: 1e7e266fc1 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - 第一部隊さん» とっっっても嬉しいです！笑 頑張ります！！！ (2017年12月30日 23時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年10月7日 16時
