trente et un ページ32
授業の終わりになって、ハリーはマクゴナガル先生の元に向かおうとした。
ハリー「Aは来ないの？」
『どうせ無駄だと思うからな』
ロ「そんな事言うなよ」
私は苦笑いをした。ちらりと目を端にやると、ハーマイオニーは私達がホグズミードに行くことを不安がっている様子だった。
ハリーがマクゴナガル先生の元から戻ってきた時には、彼の落胆ぷりが目に見えていた。
『やっぱり？』
ハリー「保護者じゃないとダメだってさ」
ハリーはぶっきらぼうに言った。ハーマイオニーはこれで良かったのよ、という顔をしたので、ロンはついにぶち切れた。
帰り道、ロンがマクゴナガル先生に対して罵詈雑言の限りを尽くしたので、ハーマイオニーは嫌がった。
『まあ、でもさ。私達は私達で楽しむよ。ロン達も仲良くしろよ？』
私が言うと、ロンとハーマイオニーは黙った。そしてついにクルックシャンクス事件を水に流したようだった。
ロ「いっぱい買ってくるよ！」
ハー「宴会で、たくさん話しましょう！」
ハリーは曖昧に頷いた。私も行けないのは悔しいが、ここでそう落ち込んで迷惑をかけてもいけない。
ク「珍しく大人ですね」
『19だからな。流石に駄々を捏ねるようなことはしないよ』
私が言うと、彼は柔らかく微笑んだ。
ク「何か買ってきますよ。貴女が欲しそうなもの」
私は目を丸くした。それから、少し笑ってお礼を言った。
『ありがと』
──────────
ついにハロウィーンの朝が来た。
色々な人が私達を励ましてくれたが、ハリーはいっこうに落ち込んだままだった。
2人で宛もなく、空になり始めている校舎を歩く。
途中でドラコに会ったが、彼はハリーに一言いうより先に、私に何が欲しいかを聞いてくれた。
ハリー「マルフォイが嫌な奴に見えなくて困る」
『いい所もあるんだよ』
そんな話をしながら、階段を上がっていると、後ろから声がした。
「ハリー？A？」
振り返ると、ルーピン先生が自分の部屋から顔を覗かせていた。
ル「丁度グリンデローが届いたところなんだ。どうだい？紅茶でも飲まないか？」
私達は顔を見合わせてから、いただきますと揃って返事をした。
部屋に入ると、先生はやかんを軽く杖で叩いた。
ル「ティーパックしかないんだ。……でも、お茶の葉はうんざりだろう？」
私は笑った。
『知ってるんですか？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんず - 初めまして。私もスネイプ大好きです！仕事の合間にニマニマしながら見てます(笑)素敵過ぎる作品に感謝です！これからも頑張ってください！！ (7月4日 21時) (
レス) @page8 id: a382905644 (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 初めまして (7月4日 21時) (レス) @page8 id: a382905644 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - すっごく面白くて、続きが気になって、ここまで一気に読みました！寝不足です笑 この先もすごく気になるし、どんな結末を迎えるのかワクワクしながら読み進めますね！これからも楽しみにしてます！私もセブルス大好きです！素敵な作品をありがとうございます！ (2022年4月5日 23時) (レス) id: 6477d40512 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - はじめまして。とらんとぬふのページで思わず泣いてしまいました…笑 占ツクで泣いてしまうなんてと思ったけど、本当に心動かされました。この小説に出会えて良かったです。スネイプ先生への愛が増しました笑 心からありがとう！！ (2019年9月19日 14時) (レス) id: 1e7e266fc1 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - 第一部隊さん» とっっっても嬉しいです！笑 頑張ります！！！ (2017年12月30日 23時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：O
| 作成日時：2017年10月7日 16時
