kyuju ページ41
私達の足音は、秘密の部屋に反響した。
ク「……誰か、倒れてます」
それを逸早く見つけたのはクィリナスだった。途端に私たちは薄く開いていた目を見開いて、走り出した。
ハリー「ジニー！」
『しっかりして！』
ハリーがジニーを抱き起こす。私はその側にしゃがみこみ、彼女を優しく揺すった。
「その子は目を覚ましはしない」
突如聞こえた酷く透き通る声。私は体中が冷えきるのが分かった。
『リドル……』
私はハリーの前に立ち塞がるようにしながら、リドルを見上げた。
リ「久しぶり、ラミアー」
ハリー「どうして君がここに？一体、君は───」
リ「そんなに急かさないでくれないか」
リドルはもったいぶった態度だ。
ハリー「どういうことだ？君は、ゴーストなのか？」
リ「いいや、違う。そこの頭のいいラミアーさんに聞いてみたらどうかな？」
彼はその冷徹な瞳を私に向けた。私は彼を睨みながらゆっくり口を開いた。
『……あなたは、記憶』
リ「素晴らしいね」
リドルが大げさに拍手をする。
そして、彼は不意に屈んだ。
その時、私は今更自分の失態に気づいた。
咄嗟に転がったハリーの杖に手を伸ばす。だがそれよりリドルの青白い手の方が先だった。
私は慌ててそれに掴みかかり、彼の手から杖を奪おうと躍起になった。
ハリー「何してるんだ、A！？」
『こいつは杖を返す気なんて無い！』
私リドルの不気味な微笑みに気がついた。
身体中の血が凍ったみたいだ。私は彼から後ずさった。
ハリー「……どういうことだい？」
ハリーが疑念の目をリドルにむけ始めた。
クィリナスは、いつでも飛びかかれるように身を屈めている。
ハリーは思い出したように切り出した。
ハリー「……ジニーは、どうしてこんなことになってるの？」
リ「面白い質問だ」
彼は高らかに笑った。
リ「直接の原因は、僕の日記に馬鹿な悩み事をいくつもかいたせいだ」
ハリーの、ジニーを抱える腕が強くなった。
リドルは私達を貪るような目を向けたまま、語り続けた。
リ「おさがりのローブなんてからかわれるわ、新品がいいの───有名人のハリーポッターは私になんて見向きもしないわ、リドル」
彼はジニーの真似をして小馬鹿にしたように言った。リドルが最後をやけに強調したのをきいて、私はくすっと笑った。
リ「何がおかしい？」
『いや？片思いも案外いいもんだよと思ってね』
私が言うと、クィリナスは緊張が少し解けたようにふっと笑った。
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黒金黒金(プロフ) - わーーーーめっちゃ面白かったです！！ (2022年5月30日 14時) (
レス) @page13 id: cd86d9f02f (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» うわ〜〜良かったです！笑、私もまちなかさんのコメントいっつも嬉しいです…… (2017年10月7日 16時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - そんなことはないですwレスが来るたびに嬉しくって嬉しくってw更新頑張ってください!!! (2017年10月5日 19時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» いや！私こそいちいち返信して迷惑かなと思ってました…笑、まちなかさんのコメントとっても嬉しいので大丈夫ですよ笑 (2017年10月5日 8時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - もう感想送りすぎて迷惑じゃないかと思っているこの頃ですww更新お疲れ様です!!話したいことが気になりますね...。更新頑張ってください!! (2017年10月4日 15時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年7月20日 19時
