goju-yon ページ5
『会いたくなっちゃいました』
結局これが、クィリナスに咎められてやっと教授の部屋に来たときの、私のふざけた挨拶だ。
だって、考えて考え抜いた挙句、これしか思い浮かばなかったのだ。
もちろん教授はいつものくだらない冗談としてそれを受け流した。
セ「座れ。話がある」
もう少し面白い反応をしてくれると思ったんだけど。
私はちらりと彼を見てから、珍しくソファーにいる彼の隣に座った。
彼は「間違えてる」と目で語った。
『こっちの方が教授に近くて嬉しいです』
あっけらかんと答えると、彼はその視線を崩さないまま低い声で言った。
セ「私の個人棚から何者かが盗みを働いた」
『私がやったとお思いですか？』
薄く笑うと、彼は突然痺れを切らしたように私の手首を掴み、ソファーへ押し付けた。
信じられないだろうけど、丁度押し倒されているかのような形だ。
『いﾞっ……！？ 教授、何し……』
私は手首の痛みに顔を歪めて呻いた。
彼は目を細め、見定めるようにしながら私に顔を近づけた。唸るような声が怒りで震えている。
セ「言え。お前だろう」
彼の今にも食い殺すかのような表情に、私はへらへらとした笑顔を返した。
『こんな所見られたら、誤解されちゃい……』
バタン！
まるで見計らったかのように部屋の扉が開く音がした。
はっとしてそちらを向くと──
セ「ロックハート。邪魔をしないでもらいたいのだがね」
『なんでわざわざ誤解をうむような言い方をするんですか！』
互いに睨み合う。私たちはその視線を、そのままロックハートに向けた。
ギ「あ……えぇと……」
『私の手首が折れる前に、要件をお願いします！』
私が教授の下で暴れながら言うと、ギルデロイは絞り出したかのような声で言った。
ギ「ええ……まぁ……スネイプ教授、私の……決闘クラブにご参加願いたいのですが……」
教授は私を睨むのをやめて、ギルデロイの方に顔を向けた。
とても冷たい視線だ。そして、愉快げにも見える。
答えを言おう。彼は弱いものいじめをしようとしている。
セ「いいでしょう。詳しいことは後ほど」
教授はそう言うと、出ていけ！というようにギルデロイをぎっと睨んだ。彼が尻尾をまいて出ていく。
私はその一瞬の隙をつき、教授の下から抜け出すと、走って扉まで向かった。案の定、後ろから彼の怒鳴り声が聞こえる。
セ「待て！貴様──」
『お邪魔しましたー！』
私は逃走成功の達成感の叫び声をあげて、廊下を駆け抜けた。
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黒金黒金(プロフ) - わーーーーめっちゃ面白かったです！！ (2022年5月30日 14時) (
レス) @page13 id: cd86d9f02f (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» うわ〜〜良かったです！笑、私もまちなかさんのコメントいっつも嬉しいです…… (2017年10月7日 16時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - そんなことはないですwレスが来るたびに嬉しくって嬉しくってw更新頑張ってください!!! (2017年10月5日 19時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» いや！私こそいちいち返信して迷惑かなと思ってました…笑、まちなかさんのコメントとっても嬉しいので大丈夫ですよ笑 (2017年10月5日 8時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - もう感想送りすぎて迷惑じゃないかと思っているこの頃ですww更新お疲れ様です!!話したいことが気になりますね...。更新頑張ってください!! (2017年10月4日 15時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年7月20日 19時
