立花彩の弟は姉ラブを拗らせたようです。

消えた自転車 34 ページ35

「残念だが今までの話は全部憶測だ。はっきりした証拠はなにもない。車は修理に出していて車庫にない、あるいは売りに出してるかもしれない」

と上杉は首を横に振った

売りに出してる可能性、低い気がするが修理にだしてる可能性は高いなぁ

彩の隣りにいた黒木がからかうような声で言った
「じゃ､これからどうするんだ上杉教授」

上杉はちょっと笑うと黒木の問に返した
「証拠を作るのさ。そうすれば警察を動かせる」

証拠を探すんじゃなく作るとか面白そうじゃん

「よし!まず塗料とドロを分析しよう。自動車の車種と年代を特定し、オレの自転車がビバリーヒルズにあったことを証明するんだ。小塚、お前の役目だぜ」

言われた小塚は戸惑ったように答えた

「塗料と泥の分析はできるけどそこから車種の特定は各社が使ってる塗料の成分表が無いとできない。でもそれって企業秘密のはずだよ」

そりゃそうだよな微妙な成分の違いで色も全然変わってくるだろうしそれを他社にパクられでもしたら大事だ

「黒木、お前、塗料の成分表手に入れられるか？」

おい、若武そんなことを黒木に頼むつもり?
流石に企業秘密を手に入れるのはそう簡単じゃないだろ
黒木、受けるか?

「できるかもしれない。やってみよう」

受けるのかよ

「よし。それからビバリーヒルズの聞き込みだ。緑の車を持ってる家、あの日以降車の修理屋が出入りしてる家とかを聞くんだ。これは上杉と立花双子だ」

めんどくさ

でも彩と一緒だし良いや

隣に居た彩が口を開いた

「そして証拠を集めて警察に持ち込むのね」

普通に考えてそうだろう

だが若武は髪を見出して首を振って爆弾を落とした

「いや、警察はダメだ」

は？

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