消えた自転車 22 ページ23
「秀明で同じクラスになった野郎
あとで言うけど、なんか俺と彩、特別クラスに編入することになった
多分そのことだろ。自分の部屋で話すから」
そういうと母は怪しげな顔をしていたがそれを無視して
子機を持った
「彩、若武からだ。俺の部屋に行って話そう」
子機を左手で持ち空いた右手は彩の左手を掴んで二階に上がった
自分の部屋に入ったらドアを閉めたら、受話器をスピーカーモードにした
「遅くなって悪い」
ベットに座って言った
「大丈夫だ。それより強盗の話し聞いたか?」
聴いた
「本物の強盗でしょう!?」
彩が言った
「ああ。すげえよな、本物って」
若武はうっとりとしたように言った
そんなすごいかぁ?
強盗をしようって決めたやつはすごいかもしれんけど
「で、話はそんだけか?」
ちゃっちゃと終わらせたくて言うと若武はハッと我に帰った
「俺のチャリ盗んだの、その強盗だと思うんだ」
はぁ?
「どうして?」
彩が聞いた
「だってさ、強盗が入ったコンビニと俺がチャリを置いた通りはすごく近いんだ。
おまけに事件が起こったのは俺らが授業を受けている時間だ。コンビニから逃げてきた強盗が俺のチャリを見つけて乗って逃げたとしても不思議じゃ無い
逃げるのに夢中だった強盗はダイヤル錠を開ける暇がなく、火事場のクソ力を出してチェーンを引きちぎった
それで俺のチャリに飛び乗って自分の隠れ家にまっしぐらさ、ポッケにはコンビニのレジスターから奪ったお金がたくさん入ってる」
はぁ…
こいつ、ちゃんと事件の内容聞いた…?
と思いながらも彩が夢中で聞いていた為、俺はなにも言わなかった。
「そんで自分の…」
と言ったとき
受話器から微かに女性の声が聴こえた
「オミちゃん、誰と話してるの?」
「いっけね
このことは明日を緊急会議開くから、いつもの時間に特別クラスな、ちゃんと来いよ。じゃな」
手早く言って若武は電話を切ってしまった
自分の言いたいことだけ言って切りやがった
クソ
「若武のチャリを盗んだのはやっぱり強盗なのかな」
すっかり若武の魔法にかかってしまった彩が言う
ポスト野郎、次あったら殴り蹴る
物騒なことを考えながら彩に俺は
「若武が言ってることは、ありえねえよ」
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律&陽@よーよーつり(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!!頑張って更新するので待っててください!! (2021年9月10日 21時) (レス) id: 445808fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - すごく面白かったです。 次も楽しみにしています (2021年9月10日 14時) (レス) id: 50cf438f42 (このIDを非表示/違反報告)
律&陽@よーよーつり(プロフ) - 霞音さん彩華さんありがとうございます!仲違いシーンはメンタルが強くなって読めるようになったら絶対書きます! (2021年4月23日 20時) (レス) id: 445808fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - 全然構いません!作者様のやりやすい方で良いですよ!待ってます! (2021年4月23日 18時) (レス) id: da4daeacca (このIDを非表示/違反報告)
上杉霞音(プロフ) - 私は構いません!できれば読みたいですが・・・((( (2021年4月23日 7時) (レス) id: 45bf448c7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:律/陽 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/
作成日時:2020年1月1日 0時