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消えた自転車 16 ページ17

side空也

ポスト野郎が特別クラスのドアを開けると

3人は揃っていた

「ほんとかよ?」

「嗚呼、ほんと…」

上杉と黒木は笑いながらこっちを振り返った

小塚は離れたところで星座早見盤を動かしていた

「どーした若武」

若武は一人一人に目線を配ってから口を開いた

「大事件だ」

どこがだよ。

黒木はふっと笑った

「秀明の前でネズミでも死んでたか?」

それに続いて上杉が言った
「いいや、誰かが階段から落っこちて鼻でも擦りむいたのさ」

ブッ

黒木と上杉は顔を見合わせてクッと笑った

ポスト野郎はキレて言った

「俺のチャリが盗まれたんだ!」

二人は一瞬笑いを止めて真剣な表情になった途端に小塚が身を乗り出すように言った

「若武、乗ってきたのかぁ、勇気あるなぁ、どうやって親を説得したのか教えて、僕もチャリ通したい」

若武はブチ切れて小塚の前まで歩み寄り小塚の手から星座早見盤を取りあげフリスビーのようにポーンと教室の後ろに投げてしまった

「あ、僕の」

小塚は慌てて立ち上がったが
その時はもう星座早見盤は黒板に当たり床に落ちていた

小塚は若武を恨めしそうに見て星座早見盤を取りに行った

若武は上杉と黒木の机の上にバンッと手を置いて言った

「リサーチ開始だ。犯人を見つけるぞ。行こう!」

上杉と黒木は仕方なさそうに立ち上がった

「乗ってくるなよ、新品のチャリ」

「そだよ、盗られるのは当たり前じゃんか盗難防止用チェーンなんか簡単に開くんだしさ」

2人はぶつぶつ言いながら出て行った
その後を若武、続いて俺と彩が、数秒遅れて小塚が後を追った

「クソ、もう少し早く授業が終わってたら、犯行現場を押さえられたかもしれないのに」

前を歩いていた黒木が足を止めて振り仰いだ

「それこそあぶねーよ」

黒木は拳を上げ若武の心臓を突いた

「やられるぜ」

澄んだ瞳が一瞬、ギラッと光り若武を射とめた

こいつ、獣を隠してる

若武は息を呑んで立ちすくんだ

彩も小塚も射止められたわけでもないが立ちすくんでいた

黒木はすぐにふっと笑い階段を降りていった

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律&陽@よーよーつり(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます!!!頑張って更新するので待っててください!! (2021年9月10日 21時) (レス) id: 445808fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - すごく面白かったです。 次も楽しみにしています (2021年9月10日 14時) (レス) id: 50cf438f42 (このIDを非表示/違反報告)
律&陽@よーよーつり(プロフ) - 霞音さん彩華さんありがとうございます!仲違いシーンはメンタルが強くなって読めるようになったら絶対書きます! (2021年4月23日 20時) (レス) id: 445808fdc2 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - 全然構いません!作者様のやりやすい方で良いですよ!待ってます! (2021年4月23日 18時) (レス) id: da4daeacca (このIDを非表示/違反報告)
上杉霞音(プロフ) - 私は構いません!できれば読みたいですが・・・((( (2021年4月23日 7時) (レス) id: 45bf448c7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:律/陽 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/  
作成日時:2020年1月1日 0時

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