どんな仕事 ページ8
「どんな仕事?」
アーヤが身を乗り出すようにして聞くと、若武は、待ってましたとばかりに両手をハーフパンツのポケットから出し、腰に手をあてて身構えた。
「秀明の図書室、知っているだろ。」
あれか、『切られたページは知っている』、か。
確かに、ヤバい事件だ。
「図書室に幽霊でも出るのか。」
からかうように言った黒木くんの頭を、若武は、ポカッとぶった。
「真面目に聞けよ。図書室の本に関する事件なんだ。」
私の頭の中では、大真面目ですけど。
上杉くんが、ため息まじりに言った。
「おい、若武。それの、いったいどこが大事件なんだ?」
若武は、手の甲を私たちのほうに向け、立てた人差し指を振りかざした。
「俺の勘さ。間違いないね。前のマウンテン・バイク事件だって、結局は大事件だっただろ。」
「ああ。」
上杉くんは、少し投げやりに答えた。
「で、今度の事件の被害者も、またお前ってわけなのか。」
黒木くんがクッと笑いだし、若武は、ムッとしたように上杉くんを睨んだ。
「上杉、お前なぁ、俺に文句でもあるのか。」
上杉くんは、それを無視して横を向き、口をつぐんで笑っている黒木くんと目を合わせて、ニヤリとした。
あ〜あ。若武、短気だから怒るよ。
案の定、若武は、ますます腹が立ったらしくて、ツカツカと上杉くんの前まで歩み寄ってきた。
それを遠目に眺めていると、アーヤが慌てて若武の前に進みでて言った。
「それって、誰から頼まれたの。」
若武は、アーヤの肩ごしに上杉くんを睨みながら、悔しそうに言った。
「図書室を管理している有田先生。」
瞬間、上杉くんも黒木くんもピタッとニヤニヤ笑いをやめ、若武に向き直った。
単純すぎ……。
「ほんとか!?」
「お前、あの人と話したの?」
若武はふてくされて答えた。
「直接、頼まれたんだ。おまえら、嫌なら、やらなくたっていいんだぜ。俺1人でやってやる。なんてったって初仕事だからな。」
「とんでもない。」
そう言って黒木くんは歩みより、右手を差し出して若武の手を取ると、固く握りしめた。
「喜んで協力するよ。な、上杉。」
振り向かれて上杉くんは、苦笑いしながら頷いた。
「まあな。」
変わり身早すぎでしょ。呆れた……。
確かに、有田先生はナイスバディだけど。
私は、スマホを開いて地図アプリを航空写真に設定し、ストリートビューで、ある家を探し始めた。
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さまー(プロフ) - ユキさん» わかります!私も翼と忍楽しみです! (6月25日 20時) (レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 私も楽しみにしていますっ!できれば夢主のことがKZメンバーが好きになっているような場面がほしいです!これはアーヤの役目じゃ…?的な感じに!お願いできますか?? (6月25日 20時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
桜@ひなた - 続編も面白いですね!更新楽しみに待っているので頑張ってください! (2023年2月12日 17時) (レス) @page25 id: fb711c9d23 (このIDを非表示/違反報告)
ベルディグリ - ユキさん» ありがとうございますっ!(人*´∀`)。*゚+ (2022年4月17日 18時) (レス) @page9 id: b6251c6422 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - うわーめっちゃ好きです!翼が出てくるのを待っています!応援しています!!!! (2022年4月13日 7時) (レス) @page8 id: 8e64252870 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベルディグリ | 作成日時:2022年4月2日 18時