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それは、授業中のことだった。
翼は学校に登校していて、安心しきってた、そのとき。
コツっ
頭になにかが当たった。
なんだろ。
そう思いながら、不意に横を見ると、忍と目が合った。
｢それ、読めよ。｣
小声で囁いてきたので、私は自分の机を見る。
そこには、クシャッと丸まった紙が。
さっき当たったのは、これかぁ。
私は忍の言う通り紙を広げて読む。
｢美門のことで、集合。
美門抜きだって。学校帰りに駅前集合。｣
やっぱり翼、なにかあるんだ。
私は了解、という意味を込めて頷いた。
一体、何があったんだろ･･･
私は気になって、授業に全く集中出来なかった。
｢よし、全員揃ったな。｣
私が駅前に着いた時、いなかったのは忍だけだった。
数分後に忍も来て、私達はスターバックスに入った。
それで、なるべく安いのを頼む。
お小遣い、あんまり使いたくないもの。
｢今回説明出来るのは上杉だけだ。
よって上杉に任せる。｣
上杉君は、若武に代わって話し始めた。
勉強会の日より、ずっと前のことも。
｢一週間くらい前に、俺、病院から出てく美門を見た。
話しかけようと思ったんだ。
でも、あまりにも深刻そうで、諦めた。｣
上杉君も、そういうの気を使うんだね。
｢それであの時、急に寝始めて、ハッとした。
それまで眠たそうじゃなかったのに、急に寝たからさ。
こいつ、先天性呼吸器機能低下過眠症候群じゃねーの？って。｣
先天性呼吸器機能低下過眠症候群
聞いたことないけど『呼吸器機能低下』とか『症候群』という言葉が、なんだか重々しい。
｢親に確認してみたら、ビンゴだった。
美門があの時なんで深刻だったのか、よく分かった。｣
この時点で理解しているのは、小塚君と黒木君のみだった。
二人とも、暗い顔だったから。
全く分かってない他三名のために、上杉君は説明してくれたんだ。
｢発病すると、突然眠りに落ちるんだ。
悪化すればそのまま意識が戻らない。｣
やっと分かった。
事の大きさ、みんなが焦る理由。
顔が暗くなっていく私達に、上杉君はどんどん告げていく。
翼の未来を。現実を。
｢治療法はなく、やがて死に至る。｣
え･･･
私は何も考えられなくなった。
頭が真っ白で、涙さえも浮かばない。
上杉君はなんで、あんな冷静でいられたの？
仲間が死ぬかもしれないのに･･･
ねえ、なんで･･･
｢ただ一つ、希望がある。｣
その言葉に、私は顔を上げて上杉君を凝視した。
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星空澪影(プロフ) - これって、セカキミですよね！私、めっっちゃセカキミ大好きです！KZとコラボ(?)すると余計に好きになります！すごい面白かったです！ (2021年9月16日 19時) (
レス) id: 36c1990e59 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ☆ - これ、セカキミの病気ですよね！めっちゃセカキミ大好きなんです！めちゃくちゃ面白かったです！ (2019年11月30日 20時) (レス) id: b132c16b8f (このIDを非表示/違反報告)
まつり - 最高です！ありがとうございます！もしかしたらですけど、過去に成功した人って、奥村岬ちゃんでは！？高校1年の自分ですけど、去年か一昨年までちゃおっ子でした！セカキミは最後まで読んでないんですけど…あの、できれば答え合わせをお願いします！ (2019年11月17日 20時) (レス) id: 9861bf3927 (このIDを非表示/違反報告)
K - あおいちゃん？かな？こはねです。面白かったです！（間違っていたらごめんなさい） (2019年8月16日 12時) (レス) id: 70bbe6910f (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - nonさん» ありがとうございます！嬉しいです♪ (2018年8月10日 16時) (レス) id: 188007f767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵 | 作成日時：2018年4月7日 14時
