kｚ短編集！Ⅱ (ページ9)

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☆ ページ9

「いえ、本当に大丈夫です」

最大級の笑顔を二人に向けた

なんなんだ、こいつら

何が目的…

パチン

指が鳴った

視界が歪んだ気がして、あれ、と思ったときには体が傾いてた

やけにゆっくりと体が倒れてる気がする

迫る床

手も出ない

痛いだろうな。

てか、ヤベぇな

無意識に目を瞑った

…痛くねぇ

目を開けると床は目前、俺はご乱心おじさんに抱きかかえられてた

うげ…

「こらこら。ダメでしょう。商品の体に傷つけたら」

「ハハ、売れるのは心だけだから、いおと思ったんだ」

え、俺、商品なのか？

俺の心が？

「あの、どーゆーこと？…ですか？」

あまり頭が回ってない。

呂律も回んない

「心はきれいです。だからとても高く値がつく。その中でもとくに高くつくのは貴方のような、固く輝くその心です

真珠はどのようにしてできるか知っていますか？」

真珠…？

たしか、故意に傷をつけるんだ。
その傷をカバーするためにできるのが真珠…だった気がする

「そうそう、貴方の心はまさにそれ。

深い傷をおった心は腐ってくのが通常。
でも、貴方のはさらに輝きを増した！
これは高いんだ！さぁ、その心をよこせ」

やっぱり、ご乱心だ。
さっきとはうってかわって俺を狙ってる

いや、でもさ。
いくらそういわれてもやるかよ。
しかも、思春期男子だぜ？

どう考えても綺麗じゃないだろ

「お言葉ですが、俺の心は、綺麗ではありません」

「いいや、綺麗だ。
俺には見えるんだ」

なんだ、このジジィ。

めんどくせーな

そのうち俺は怖いとか、帰りたいじゃなくて、なにいってんだ、コイツとやつらをバカにしてた

…明らかによごれてんだろ

「悠飛ーー！」

頭を悩ませてた時、立花の声がした

なんで、何でここにいるんだよ

「あっ、いた。悠飛」

ドアから顔を出した立花。

「う…わお…」

俺は固まった

「え。悠飛！？大丈夫っ？」

だって立花が所々破れた服を着てるから

見えない瀬戸際だが、それがより一層俺を興奮させた

ヤベ、ちょっとトイレにいきてぇ

「あっ…」

二人の頓狂な声が聞こえた

「お帰りください。ちょっと汚れてました」

そうして、俺はもとの世界へと戻ったのであった

E N D

いや～、ごめんなさい。ちょっと久しぶりなもんで…笑

結局なんで悠飛が元の世界に戻ったかといいますと、すこーし、大人な事を考えたからですね。

ん～、やっぱり難しいな…。
こんなももですが、これからも頑張ります！