第九百四十六訓 ページ47
きっと運を操る神ってモンがこの世に存在してるんだとしたら、私はきっと嫌われている。
だって好かれているなら……このタイミングでこの場所に、大量の奈落の増援を投入させるなんて事しないでしょう??
しかもその大勢の奈落達を率いているのが、よりにもよって朧だなんて……何の縁だこれは?
(っまあ十中八九虚が絡んでいるんだろうけどね……きっとアイツもこの烙陽のどこかに居る筈。
そして私達の様子をどこかから見ていて、それで朧をここに向かわせたんだ……虚、虚が)
"____次は、殺します"
『っはは、』
(次は殺します、なんて……私を自分の手で殺す事に拘る様な言い回しをしておいて、よくもこんな大勢の増援を平気で贈ってくれるね??)
____まあ良い。
何にせよ、朧は誰にも譲らない。今度こそ銀時君にも高杉にも……誰にも渡さない。あれは私の獲物だ。
『っ、私が、私がこの手で_____!』
剣をぎり、と強く握りしめた。一度でいい、誰の手も借りずに私の手だけでアイツをぶっ飛ばすって決めてたんだから。
それに信女ちゃんとの会話で先生と虚の存在が曖昧となった今……アイツにも色々と聞きたい事が出来た。
何故先生を奪った?何故虚に従う?何故、全てを知っている様な意味深な口ぶりで私達の前へと現れた?お前は一体、何を知って____
万斉「っぐ……、」
『!万斉くん、!!』
その時、万斉くんの苦しそうな声により真っ赤になっていた視界が破られた。
ハッと切れかけていた理性が戻しそちらを見れば、ボロボロな状態で立ち上がろうとしている彼の姿が。
『っな、万斉く____』
立ち上がっては、いけない。そう言おうとした私を黙らせるみたいに、万斉くんは立ち上がって前へと進み出た。
万斉「っ小僧、暁A……五分だ。拙者が敵を引き受ける。その隙にここを突破しろ」
『!?』
新八「なっ、」
………それは、私がしようとしていた事なのに。
どうしてそんなにボロボロになってまで…?明らかに重傷で、歩くのもやっとで……、それに誰よりも高杉に会いたいはずなのに。
『……っ、』
っ落ち着け私……!朧にばかり気を取られるな!!
万斉くんを死なせる訳にはいかない。もう誰も私の前で死なせたくない。死なせない。
『………定春、新八くんを連れて行け。万斉くんは私が守るから』
万斉「!」
敵方に私のお客さんが居る……それでも憎しみに囚われて、誰かの命を目の前で失って溜まるもんか。
ー
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実珠(プロフ) - ちゃむさん» ありがとうございます〜〜!!!!早く高杉出したいです笑笑笑 ちまちまとではありますが頑張ります!!楽しみにしていてくれると嬉しいです!!!💕 (1月24日 19時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 今回もスッゴく良かったデスーーーー!! 毎回毎回、楽しみにシテマスネーー!更新、無理しないで頑張ってください! (1月24日 2時) (レス) @page37 id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 蘆花さん» 最高だなんて!!!見てくださっている蘆花様も最高ですううう〜!!✨長い間更新停止していて申し訳ない、、、また手に取って下さってこちらこそ有難う御座います嬉しいです✨️💕 ちまちまとではありますが更新頑張ります!!!笑 (1月20日 22時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - うそ!!知らぬ間に大量更新!?最高です!!あぁー!!めちゃさいこうです!!とにかく最高です!これからも待ってます!!!!! (1月20日 18時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - ワーーー!!! ありがとう御座います!! (1月11日 22時) (レス) id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2023年12月21日 19時