第九百四十三訓 ページ44
すると、私達の悲痛の叫びが聞くに耐えなかったのか口を開く万斉くん。どうやら彼はあのビーム男を知っているらしい。
てかこんな全力で走りながらよく人物紹介出来るね君。
万斉「あの男は春雨第二師団団長、"三凶星"馬董にござる。個の武で言えば最強クラスの春雨筆頭剣士……その道の者には名の通った男にござる」
………いや誰やねーん。
そんなこと言われても私知らないんですけど。私剣士だけど剣使う士ってだけであって他界隈の剣士さんとか知らないからね?
許容範囲江戸までだから。真選組しか知らないから。つまり新キャラにそう易々と出てこられると困るって事である。
万斉「拙者らの前に彼奴が立ちはだかる理由は、恐らくお互いの立場もあるだろうが……
何より、あらゆる星の剣士を狩り尽くし"星芒剣王"の称号を得た男が今度は地球に目をつけた…いや、逃がした獲物を狩りに来たと言った方が適切か」
逃がした獲物……銀時くんの事か。
やはり昔彼等は相対しているらしい。ここまで追いかけてきたとかストーカーかよビーム男もとい馬董くん。
『……成程、剣士狩りなんてつまらなそーな事よく星通してやってるもんだ』
お喋りしている間も飛んでくる建物の破片をよく見て身を躱し、走り続ける。このまま逃げてばかりじゃ駄目だってのは分かってるけど_____
______ザッ、!
『!!銀時君!』
瞬間、走る私達から一人だけずれ……くるりとUターンしてその場に留まる銀時君。こちらにその逞しい背中を向けている。
銀時「……行け。どうやら俺の客らしい」
………まあ、任せるしかないよな。こう言われちゃ。
銀時君の客ってのは確かだし…しかも個人の怨恨の様だ。引き受けるのは誰であるべきかなんて考えずとも分かるだろう。
万斉「………。……この一戦は侍の誇りをかけた戦い。負ければあの男がへし折ってきた無数の剣に加わる事となる」
銀時「……。」
万斉「貴様一人に、全ての侍の誇りをかけろと?」
はは、誇りねぇ……つくづく思うけど剣士さんって侍としての誇りだの雪辱だの夢だの…刀に込める想いが好きよね。
勿論それを否定するつもりは無いけど……今目の前のこの男、銀時君にそれを言うのはお門違いってもんだろう。
銀時「誇りねェ……そんなもん背負うつもりは更々ねェよ。だが野郎がどこで誰を何人へし折っていようが、俺はお前達が懸けた男を何回もへし折ってきた……
……へし折られてきた。その誇りを捨てるつもりはねェよ」
……友達想いで、チャンバラ好きな男の子に私は見えるな。
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実珠(プロフ) - ちゃむさん» ありがとうございます〜〜!!!!早く高杉出したいです笑笑笑 ちまちまとではありますが頑張ります!!楽しみにしていてくれると嬉しいです!!!💕 (1月24日 19時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 今回もスッゴく良かったデスーーーー!! 毎回毎回、楽しみにシテマスネーー!更新、無理しないで頑張ってください! (1月24日 2時) (レス) @page37 id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 蘆花さん» 最高だなんて!!!見てくださっている蘆花様も最高ですううう〜!!✨長い間更新停止していて申し訳ない、、、また手に取って下さってこちらこそ有難う御座います嬉しいです✨️💕 ちまちまとではありますが更新頑張ります!!!笑 (1月20日 22時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - うそ!!知らぬ間に大量更新!?最高です!!あぁー!!めちゃさいこうです!!とにかく最高です!これからも待ってます!!!!! (1月20日 18時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - ワーーー!!! ありがとう御座います!! (1月11日 22時) (レス) id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2023年12月21日 19時