【銀魂】空から女の子が降ってきました。23

第九百四十一訓 ページ42

何だと警戒し身構えてみれば、「防いだか」という声と共に路地裏からゆらりと出てきた赤髪の髭面男。


そちらに視線を送れば、両目は痛々しく縫い付けられ……額に第三のそれと思わしき蒼い眼球がぎょろりと光るのが分かる。


誰かは分からない、が……見た目や服装、そしてにやけヅラでこのタイミングに現れたことからして恐らく春雨の追っ手。そんでもって……





(今こいつが出てきた路地裏……他の場所もそうだが、無数の気配を感じる。恐らく春雨の部隊だな、待ち伏せされてた訳か)





ってなるとこいつが部隊の大将……？


路地裏からコソコソこっち見てる奴等は明らかに雑魚だし……。手強そうと言ったらそれこそ目の前のこの髭面しか居ない。





『………。』



「………。」






…………両者黙ったまま緊迫感に包まれた空気が流れる。






『てか銀時君そろそろ離してくれてもいいんだけどな。庇ってくれたのは有難うなんだけどそろそろ離してくれてもいいんだけどな』



銀時「俺はそろそろ籍を入れても良い時期だと思う」



『黙ろうか』



銀時「………。」






…………両者黙ったまま緊迫感に包まれた空気が流れる。


銀時君の腕から抜けて少し後ろに立った。いつ髭面に攻撃されてもいいよう彼を静かに観察していれば＿＿＿＿






「"ようやく会えたな"」






彼は、銀時君に向けて懐かしむみたいに笑顔で話しかけた。まるで過去に会った事があるかの様な言葉を添えて。


………え？知り合い？？






「……そう、あの時お前は言っていたな。だから今度は俺が言わせて貰おう…"ようやく会えたな、侍"」



銀時「………。」






え、なんか大昔の好敵手か戦友かにでもあったみたいな雰囲気出すじゃん。え誰？この人。知り合いなの？主要キャラだったりする？






新八「ぎ、銀さん……！」






……待って、新八くんも知らないって事は…万事屋関連の仕事で知り合った人間じゃないのか。だとしたらどういう繋がりだ？

もしかして万事屋以前、攘夷戦争の時の……？






銀時「……おい、お前＿＿＿＿＿＿」






(………まさか、本当に＿＿＿＿＿！？)










.









銀時「＿＿＿＿＿顔に悪戯されてますよ」







「………。」



『………。』







銀時「おでこのとこォ、目の落書きされてますって！鏡見てきた方が良いッスよ！あ、邪眼じゃなくて下の目で。

………うっわ、よく見たら目縫い付けられてる！？そこまでする！？海賊の寝起きドッキリ半端ねー！！」







………。






…………こいつは馬鹿か？？？？










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