第九百三十七訓 ページ38
裏切る様仕向けられ、挙句の果てには利用だけされて目の前で捨て石にされた鬼兵隊の二人の男。
弾丸で貫かれた体はぴくぴくと痙攣しており……見るに堪えない。血の量からして恐らく即死だろう。
『……嫌な予感が当たったなあ』
______ゴォォォ、という音と共に私達にかかる大きな影。
空を見上げれば案の定というか……春雨の刻印がデカデカと刻まれた大きな戦艦がすぐ傍に構えていた。
そして近くの建物の屋上にも、春雨の構成員と思われる天人達が何十人と居てこちらに多くの銃口を向けている……先手を取られたみたいだ。
銀時「どうやら、この星もとっくに春雨の手の中らしいな」
万斉「っ、く……」
『はは、大ピンチだねぇ』
万斉「……いや、拙者が早く気付くべきであった…晋助が倒れた時から鬼兵隊は崩れつつあったのだ、」
鬼兵隊の崩壊、か。まあ組織が崩れるってのは辛いよなぁ……私も真選組の時かなり取り乱したっけな。
………でも、鬼兵隊はまだ崩れていない。それどころか今どう立ち回るかによって綺麗に立ち直る可能性だってある。
ならば立ち上がらない、なんて選択肢は無いだろう。
銀時「……いずれはこうなっていたさ。そうじゃねェと俺らが来た意味が無ェ。なァヅラ、辰馬」
「「……。」」
『お、』
銀時君が木刀を構えて、物陰から出て……敵が居る真ん前へと進み出た。銃口が一斉に彼を向く。
……あんなの格好の餌、にしかならない。普通ならば。
でも彼は平気だとでも言う様に堂々としていて、桂君と辰馬さんもそれに準ずる様に己の獲物を構えて出てくる。
銀時「戦じゃ後悔なんつう重りをつけている奴から……真っ先に死ぬ。侍が背負う重りは、この一刀で足りる」
万斉「!白夜叉_____、」
_____そして三人とも、己へ銃弾が撃たれると同時に……前へ一気に走り出た。
桂「___敵の弾に当たらぬ方法を教えてやろうか!!」
万斉「?!」
そしてダダダダ、!!!と弾丸の雨を平気で走っていく。まるでこんな些末事慣れっこだとでも言う様に。彼らの足元を弾丸が掠るが……やはり当たらない。
桂「___簡単だ、走れ!!敵の弾よりも速く!!」
一気に敵との間合いを詰めて、弾丸を避けて、銃を持つ相手を爆弾で黙らせて。建物内に居る敵は壁をぶち越して白刃戦へともつれ込む。
桂「走れ____背中に追い縋る、死神よりも速く!!」
………攘夷四天王。やはりその名は此処でも腐らない。
『はは……すっげ、』
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実珠(プロフ) - ちゃむさん» ありがとうございます〜〜!!!!早く高杉出したいです笑笑笑 ちまちまとではありますが頑張ります!!楽しみにしていてくれると嬉しいです!!!💕 (1月24日 19時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 今回もスッゴく良かったデスーーーー!! 毎回毎回、楽しみにシテマスネーー!更新、無理しないで頑張ってください! (1月24日 2時) (レス) @page37 id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 蘆花さん» 最高だなんて!!!見てくださっている蘆花様も最高ですううう〜!!✨長い間更新停止していて申し訳ない、、、また手に取って下さってこちらこそ有難う御座います嬉しいです✨️💕 ちまちまとではありますが更新頑張ります!!!笑 (1月20日 22時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - うそ!!知らぬ間に大量更新!?最高です!!あぁー!!めちゃさいこうです!!とにかく最高です!これからも待ってます!!!!! (1月20日 18時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - ワーーー!!! ありがとう御座います!! (1月11日 22時) (レス) id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2023年12月21日 19時