【銀魂】空から女の子が降ってきました。23

第九百二十一訓 ページ22

天導衆についての事も聞けて、母さんの事についても一段落。


まだまだ聞きたいことは沢山あるけれど…それでも確実に前進は出来た。決意も固めた。






信女「Aはこれから天導衆を潰す為に動くの？でも虚は危険な男よ。貴方のことを狙って、」



『……うん。危険だとは思うけど…それでもやっぱり話してみたいんだ、虚と』






＿＿＿＿すっかり夜になっていた地上。


夜の灯を見失わない江戸の、更に明るい人通りの多い往路へと出た私達は……これからの事について軽い雑談をしていた。

私も信女ちゃんも表情はどこか明るいものになっていて、雰囲気もアキバに居た時よりは随分明るい。






『やれる所までやってみるよ、高杉の事も気になるし』



信女「……そう。全てを聞いた今も尚その決意が変わらないなら、もう止めないわ。私に止める権利もない」



『？権利、って……はは、そんなの気にしなくてもいいのに。信女ちゃんが私に母さんの事を教えてくれたんじゃないか』



信女「……それは…事実を知っていたのに黙っていた罪悪感からよ。そんな大層な事はしてない」






ふ、と表情を少し暗くして俯いてしまった信女ちゃん。

佐々木くんが居なくなってからも姿勢を変えることなく気丈に振舞っているものの……やはりどこか寂しげな目をするのは変わらないな。






『信女ちゃんが黙っていたのは、私が虚に狙われる事を危険視した故の気遣いだろう？そんなに責任感を感じないで。君の口から話が聞けて私嬉しかったよ』



信女「！……そ、う？」






彼女の顔を覗き込むみたいにして微笑みかければ、大きなその瞳が見開かれて更に大きくなる。それが面白くて思わずくすりと笑い声を漏らしてしまった。






『ふふ、あんま暗い表情しないでよ。私紳士キャラでやらせてもらってるから綺麗な女性には笑っていて欲しいんだよね』



信女「っ、………うん」






ちょっと驚いたようにして信女ちゃんは私を見つめる。と思えばぱっと目線を逸らして小さくこくりと頷いた。

その表情は……先程よりも確実に柔らかく、どこか赤く染まっていて。






信女「A」



『ん？』



信女「………私、貴方に会えて良かったと思ってる」



『えっ、』






急に出されたその言葉。それの意味を理解したら間抜けな声が出た。





…………え、何プロポ？？？？










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