Undici ページ13
目が覚めると、紫がかっていた空はすっかり青く、雲ひとつない快晴だった。
地平線から顔をひょっこり覗かせていた太陽も、今は威張っているように真上に昇って私たちを見下ろしている。
もうすっかり朝だ。
自分でも考えられない快眠だったようで、体がスッキリしていた。
近くの川まで顔を洗いに行こうと外に出れば、ニッキーに笑われた。
「ぐっすり眠れたみたいだね」
ぼさぼさの髪を指摘され、咄嗟に手ぐしで直す。
もうすぐ朝ごはんができる旨を伝えられ、礼を言って別れる。
全く、皆起きてるんなら起こしてくれてもいいじゃんね。
誰に言うわけでもなく悪態をつく。
思ったよりも近くに川があったようで、すぐにじゃぶじゃぶと顔を洗う。程よい冷たさが脳の覚醒を助ける。
ついでに少し掬って喉も潤す。
自然に流れてる水を飲むのはとても新鮮で、なんだかとっても気持ちが良かった。
長い間人の手が加わってない分、そこに化学薬品が混じることもない。
だからか、とても澄んでいて心地よかった。
何かに使えると思い持ってきた小さな水瓶に水を汲んで、杠の元に戻る。
部屋の中に入れば彼女ももう起きたようで、作業を始めようと道具を出しているところだった。
桶のようなものに先程汲んできた水を注ぎ、顔を洗うよう促す。
丁度その時、ニッキーが再びやってきてご飯の催促をしてきた。
返事をしてすぐに向かえば、そこには見知った顔が一人いた。
「あれ、大木くん？」
「そうだぞー！！俺は大木大樹だが、どこかで会ったか？」
「いや、杠から話を聞いてただけだから、会ったことは無いよ。私は夏目鈴、よろしくね」
「あぁ、よろしく！ここでは苗字はあまり意味が無いらしいからな、大樹でいいぞー！」
元気ハツラツ、とは彼のことを言うのだろう。
まぁ、彼は学年一の体力バカで力も強いこと知られている。
だのに人を傷つけることを良しとしない、真っ直ぐな人ということでも有名だった。
後輩はよくその声の大きさに辟易として愚痴をこぼしに来るが。
ちなみに彼の偏差値はにじゅ((おっと、誰かが来たようだ。おはよう。
とにかく、純粋真っ直ぐなこの少年は性格と体力にステータスが全振りされたのか、あまり頭は丁寧という訳ではない。
お元気いっぱいの自己紹介を終え、各自食事につく。
と言っても昨日と変わった様子はあまりなく、相変わらずの味付けの殆どない肉と焼いたキノコだ。
少しだけ、魚もあるようだったがそちらも味付けはあまりない。
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＿＿＿＿＿(プロフ) - 米さん» 米さん初めまして！コメントありがとうございます。文章が硬くなってしまうのが悩みでしたので、そのように楽しんでいただけたのなら幸いです！相変わらずの亀更新ですが、米さん含め、皆様に楽しんでいただけますよう頑張ります。 (2020年4月13日 21時) (
レス) id: 0c0dd0f299 (このIDを非表示/違反報告)
米 - 文章が読んでいて楽しくて、いつも楽しみにしています。これからも陰ながら応援しております。 (2020年4月13日 18時) (レス) id: 2a29b7989a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：____(かせん) | 作成日時：2020年3月26日 12時
