増える足音の怪 其の参 ページ13
ｶﾂﾝ…ｶﾂﾝ…
「は、花子くん、この音って…」
ぎゅっと花子を掴んで呟く。怖くて振り向く事ができない
「…ヒールの音じゃない？どうしたのヤシロ？ダイタンだなぁ」
「そ、そういうことじゃないわよ！！どうしてヒールの音が学校内で聞こえるのよ！？」
悪戯っぽい笑いを漏らす花子に、思いっきり突っ込む
その隣で太郎が考えるように首を傾げた
「それもそうですね…普通土足禁止の学校内でヒールを履く人なんているんでしょうか…？…」
そのつぶやきに反応するように寧々たちが止まると、音もピタリと止まった。
寧々が恐る恐る振り向いてみようとすると、花子が「振り向いちゃダメ」とそれを制した
「さっき葵ちゃんが言ってたでしょ？“振り向いたら捉えられてしまう”って。」
「あ…」
その言葉で先程葵が話してくれた噂話を思い出す
後ろを警戒するその顔は、いつものふざけているような顔ではなかった
「花子さん、寧々さん。このまま花子さんのいるトイレに向かいましょう。そのほうが安全な気がします」
後ろを気にしながら、二人に聞こえるような小声で話す
その提案に花子はうなずいて
「そうだね、そこだったら俺の結界もあるし…安全だと思う」
それに同意した
「ヤシロ、行こっか」
「あ、うん…！」
そして歩き出す
すると後ろの音もそれに付いてきた。
よくよく聞くとヒールの音以外に、小さな子供の足音のような軽い音も聞こえてくる
なるべく早足で向かうと、徐々に大人数の足音が聞こえてきた
さらに早足で歩く
どんどん増えていく足音
どんどんどんどん
どんどんどんどんどんどん
どんどんどんどんどんどんどんどん
「な、なんでこんなに増えてるの…！？」
もはやどこかの大きな大通りのような騒がしさに耳を抑える
しかめながら耳を抑えているのは寧々だけじゃない。花子も太郎も同様だった
後ろは振り向けないものの、ありえない数の何かの気配が漂っている
「もー、なんなんだよー。後ろでパーティーでもしてるワケ？」
「こんな学校内でパーティーするわけ無いでしょ！？というかしないで！！」
しっかり迷惑そうな顔で呟いた花子に、寧々が突っ込む
雑音の中そう言い合っていると、目の前に女子トイレが見えてきた
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白夜の幻想者 - あいうえおさん» あ、そうでしたね…！ご指摘ありがとうございます…！ (2019年4月7日 14時) (
レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 花子くんはヤコさんのこと「二番」って言っていたような気がします (2019年4月7日 0時) (レス) id: 297e0956e6 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - 透空さん» えと、ごめんなさい…いろいろあって一個だけしか更新できなかったです…今はどうにか一段落したのでそちらも続けられます…！ (2019年3月4日 7時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
透空(プロフ) - ごめんなさい、突然…。合作のことなのですが、続けられますか？私はどちらでも良いので白夜さんが決めて頂ければと思いまして…。少し考えて頂けたら嬉しいです。 (2019年3月2日 13時) (レス) id: 3bf9f61dac (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - 最近ネタが浮かばないこの頃です。更新が全然進まず申し訳ありません！ (2019年2月16日 11時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
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