〜嫉妬させたい〜 一条夢 ページ6
京極組最強クラスの男、一条康明。頭もキレるし、その人情の厚さから舎弟達にも惚れられるし、街を歩けばモデルさんかな等とヒソヒソされる容姿をした人気者…。
光栄なことに私はそんな人と交際している。
その性格はというと、常に余裕があって滅多には怒らない、面倒見のいい兄貴分だ。でも…
「康明さん、この間同級生に偶然会って、男の子なんですけど、食事に誘われたので行ってきていいですかね?」
一条「んー?いいんじゃないか?」
という具合に全く嫉妬をしない。付き合ってるとは何なのだろうか、関係性を疑いたくなるほどに嫉妬と無縁、少しぐらい妬いてほしい。
「ってことなんですよ、久我の兄貴…」
久我「俺は何を聞かされてるんだ…。つかなんでそんなに妬かせたいんだ」
「こんな場合は本命じゃないかも!?10選!に書いてあったので…」
女性誌をバン!と見せつけながらAは答える。
久我「雑誌の言うこと真に受け過ぎだろ…。普段から大事にされてんだろ?」
「そうなんですけど、ほら、それとこれはまた別っていうか!いつだって余裕綽々だからそうじゃない顔も見たいというか… 」
久我「別って…。不満ってことなのか?」
「う、まぁ…そんな感じですかね…」
そう聞いた久我は飲んでいたコーヒーを置き、Aの横に移動し、顎を掴んで強制的に近距離で目を合わせた。
久我「じゃあ…俺に乗り換えてみるか?」
「へ!?何言って…」
久我「不満があっちゃ続かないもんだ。俺ならもっと嫉妬するし、欲求は満たしてやれると思うぞ?」
「そ、それは…」
どんどん近づいてくる距離感に戸惑って混乱していると
一条「虎徹、やりすぎだ」
呆れ顔の一条の姿がそこにあった。久我はフッと笑って(恋人)から離れると一条に向き直る
久我「冗談、ですよ。兄貴。それじゃ俺は別件で仕事あるので行きますね。」
そう言って立ち去る久我の背中を見送ると(恋人)に向き直った。
一条「A」
いつもより低い、真剣な声と表情で名前を呼ばれて思わずドキリとする。それは純粋に恋愛のトキメキもあるだろうが、それだけではない緊張感があった。
ゆっくり近づいてくる一条の圧にAは思わず立ち上がって後ずさる。そしてすぐに距離を詰められ壁際まで追いやられてしまった。
バン!!という音と共にAの顔の真横の壁を叩く。
一条「嫉妬されない、だって?いつ俺が嫉妬何かしないっつった?」
「えっ…」
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ゆう - 一条さんのプロポーズに惚れました!!!! (2022年11月1日 18時) (レス) @page33 id: 945705f77e (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - 一条さぁぁん!!プロポーズが素敵ですぅぅ!! (2022年8月6日 6時) (レス) @page33 id: e9f5fada24 (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - 一人一人の話が長くて好きです!更新待ってます( ^ω^) (2022年7月13日 15時) (レス) @page7 id: 52318af24f (このIDを非表示/違反報告)
夢女子うさこ - 嗚呼嬉しいです相良さんいないの多かったので嬉しいです! (2022年5月29日 23時) (レス) id: 2580a6b5e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなえ | 作成日時:2022年5月27日 13時