【マギ】今日は誰と料理を作る？【短編集】

ケーキ1【ジャーファル】 ページ7

-リクエスト-



厨房からシャカシャカと金属と金属がぶつかり合うような音が聞こえてきた


なんだろうと覗いてみるとそこにはエプロン姿のジャーファルさんがいた



貴方「ジャーファルさん!!」



その後ろ姿に声をかけるとジャーファルさんはピクっと肩を上に跳ね上げ動きを止めた



私が厨房に足を踏み入れたその時



ジャ「来ないでください」



抑揚のない静かな声が厨房に響いた



貴方「あ……えっと……ごめん……なさい……」



私はその場から逃げ出すように走り去り自分の部屋のベッドにダイブ


クッションに顔を埋めて一人寂しく泣いた



貴方「……今日は半年記念日なのに」



そう、今日は私とジャーファルさんの半年記念日


でも……今までも記念日だからと言って別段何かあったわけではない


いつもシンドバッドさんのサボった仕事に追いやられて徹夜しているジャーファルさんに無理は言わないけれどやっぱりもう少し私との時間も大事にしてほしい



貴方「でも……ジャーファルさんは私と違って毎日忙しいんだし……無理も言えないかぁ」



そう呟いたその時


コンコン


と、部屋の扉がノックされた



貴方「誰……ですか？」


ジャ「………………私です」



かなりの間を空けてからノックの主はそう言った


その声は紛れもなくジャーファルさんで



貴方「……なんですか？」



さっきのジャーファルさんの態度を思い出すとまた涙が出そうになるも、私は扉の向こうにいるジャーファルさんに返事をした

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