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「隼人くん…?」





腕をといてくれた隼人くんはじっ、と俯いたまま。





不安になって顔を覗くと、彼はバッと顔を背けて教室を出ていく。






心配で追いかけようとすると、私の足が止まる。







振り返れば、里見くんが私の腕を掴んでいた。







里見「今はひとりにしてやって」







「でも…」







里見「アイツだって、ひとりになりたい時くらいあるよ」







里見くんの言葉に、私は心配ながらも頷く。







やっと落ち着いた教室では、みんなが寝る準備を始めていた。










 


















今日もまた昨日と同じ、月明かりの綺麗な夜だった。









みんながブランケットに身を包み、静かに目を閉じる。









そんな中、私はひとり考え事をしていた。








──景山澪奈の自 殺。







私は彼女と仲が良いどころか話をしたこともなかった。







いや、一度だけ話したことがあったかもしれない。







あれはたしか、隼人くんが景山さんのことを助けた頃のこと…







二人で帰ろうとしていたところに景山さんが来て、「ありがとう」って隼人くんにお礼を言った。







隼人くんから話を聞いていた私は、景山さんに「大丈夫?ケガしてない?」って聞いたんだっけ。






そしたら彼女は「大丈夫。甲斐くんが助けてくれたから」って笑顔で、「本当にありがとう」って言っていた。







思い返してみても、このときの会話が最初で最後だった。







「私が、知るはずもない…」







ぽつりと呟く私の頭に浮かぶのは、







今は離れて暮らしている兄の言葉。







"アイツってどうなの?"







"私、仲良くないしわからない。でも、良い子だと思うよ"







"ふーん"






あのときは、何も考えずに思ったことを答えてた。






でも、もしかしたら…







もやもやする頭をぶんぶんと横に振る。






考えるのやめよ!






明日のために早く寝なきゃ!!







そう思って身体の向きを変えて何気なく教室を見渡したとき、








私は隼人くんの姿がないことに気がついた。








教室を出て行ってしまってから、戻ってきていないみたい。







「……」








心配になった私は、隣に眠っている唯月のことを起こさないようにゆっくり立ち上がる。







そして、足音を立てないように教室を出た。

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コロ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます!そう言っていただき嬉しいです。私も甲斐くんが好きすぎてやばいです、3Aロス…。 (2019年3月29日 16時) (レス) id: 6ea8ed7bc9 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 甲斐隼人君と翔君と蓮君と海斗君と賢君大好きなのでドラマ終わったからロスです最高です (2019年3月29日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コロ | 作成日時:2019年3月24日 16時

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