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「は…え…?」
公由は呆然と立ちすくんだ。
長船が異能を使用したのだ。それだけは確かだった。
けれど、今まで話していた人が突然目の前で空に溶けるかのようにふわりと立ち消えた、その衝撃は、そんな10字やそこらの文章で表せるようなものではない。

それならどんなものなのか、と言われてひょいと説明が出せるような代物でもないが、少なくとも18の少女が一瞬で受け入れるには少々大きすぎた。

混乱した頭で考える。
長船はなぜこんなことをしたのか、それで何の得があるのか。今はとにかく、証拠を集めて瀬川の無実を証明するのが先決ではないのか。
わからないことだらけだった。

思考の迷宮に入りこみそうになったその時、後ろからぱちぱちと場違いな拍手が聞こえた。
振り向くと、同じ現場担当の山吹だった。

「あはは、うまく化かされたものですねー」
「うまくって、そんなことを言ってる場合じゃ…!探しに行かなきゃ、それより…」
只でさえ瀬川が冤罪で連れていかれてしまっていないのに、長船まで消えてしまった。一体どうすればいいというのだろう。公由は恐怖し、焦っていた。

まだ少し混乱している公由に、山吹は笑った。
「まあ、大丈夫でしょう。公由ちゃんは待ってた方が良い」
「大丈夫じゃないってことだけはわかりますよ…!?」
公由は思わずつっこむ。
他は何もわからないが、とにかく今の状況が大丈夫でないということだけはわかる。

「いやいや」
公由の心中など意に介さず、山吹はまたけらけらと笑った。

「庭掃除でもしてれば案外ひょっこり生えてくるかもしれませんしー」
「あ、あの…確か長船さん…。人間だったと思うんですけど…」
「意外と庭を掘ったら埋まってたり」
「ないと思います…。」
「じゃあ空から降ってくるかも」
「親方、空から女の子が…!って、そんなわけないでしょ…!!」

全力で喋って肩で息をする公由に、山吹は笑って肩を竦めた。
「とまあ、どこから帰ってくるかわからないなら、待つしかないじゃあないですかー」
「それは確かにまあ…そうですけど…」
流石に土中や空からはないとは思うが。

「それに彼は探偵社員です。何か考えはあるでしょう」
草むら漁りを再開しながら、山吹が笑う。
「無くてもまあ、自分でなんとかするでしょう。公由ちゃんが心配するようなことは何もない」
「…そんなもの…なんですかね」
公由はどこか釈然としないものを感じながら、再び庭の草をかき回す作業に戻ることにした。

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神羅(プロフ) - 蛍火さん» すみません、もう締め切っておりまして……。それに、今は殆ど機能しておりませんので……。ボチボチ更新しなければと思うのですが、私も一応受験生でして……。すみません。 (2018年7月9日 23時) (レス) id: 57d9444f68 (このIDを非表示/違反報告)
蛍火 - お話読ませていただきました。もしも席がまだ空いているのなら、社員として、入らせていただけると嬉しい所存でございます。この小説を読もうとしたきっかけは、ラハルちゃんの紹介です。お考えの方よろしくお願い申し上げます。 (2018年7月3日 14時) (レス) id: 62a90d8188 (このIDを非表示/違反報告)
神羅(プロフ) - 浅葱さん» 頑張ります! ちょこちょこ更新しますね (2018年3月4日 21時) (レス) id: a22dd21ad8 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱 - すごい、面白いです!更新待ってます!! (2018年3月3日 13時) (レス) id: 2921f40b7a (このIDを非表示/違反報告)
神羅(プロフ) - 花園イリアさん» はい! おかげさまで突入できました! 不定期更新ですが、これからもよろしくお願いいたします(^-^ゞ (2017年5月5日 14時) (レス) id: a22dd21ad8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神羅 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年4月27日 0時

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