第73話 スペックの高さ ページ34
いや、マジで誰?
「竈門炭治郎…だけど。」
おん…おん?
『どぅええええ!?!?!?』
そりゃ女の子らしくない『どぅえ』が出ますよそりゃ。
「変装」って聞いて想像してたのはさ、地味も地味な地味男ですよ。
前髪長くて目が見えなくて、ニット帽とかマスクとかして。
目の前に立っているのはあらヤダイケメン。
だがしかし、普段の炭治郎とは違う雰囲気のイケメン。
いつもかきあげられている髪の毛はサラッとしたナチュラルショートに。
最近赫灼色に戻っていた髪の毛もまた黒くなっている
丸メガネの奥で優しく揺れる瞳は、カラコンを入れたのか、髪の毛とおんなじ黒。
服は、頑張りすぎず気を抜きすぎず、おそらくジー〇ーで買ったであろうラフなジーパンにゆるっとしたパーカー。
いつも花札の耳飾りを付けている耳元には、控えめな大きさの金色のピアスが輝いていた。
炭治郎激オタの私でさえ本人だと分かっていてもそう見えないのだから、街中を歩いていてはただのイケメンにしか思われないだろう
「A、めちゃくちゃ可愛い…」
『炭治郎のかっこよさに比べたら私なんて霞のようなものだね』
冷静にそう分析すれば、「いや、Aは世界で1番かわいい」なんて言うから照れ隠しに手を繋いで『さ、行こ!』って言った。
ーーーーーーーーーーーー
いやあ、道中でも分かる炭治郎の男前さ。
道を歩けば「ほら、位置変わって」と道路側に立ってくれる
電車では私が誰にも触れられないように壁になってくれる
普通に歩いていても、私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれる
今まで夢の中での話だと思っていた紳士対応のオンパレードに、私は幸せを通り越して面食らっていた
今までできた彼氏はみんな向こうの方から告白してくれた。
断るのも申し訳ないし、冷やかしではなく真剣なんだということが分かっていたから了承していた
とりあえず付き合ってみたら好きになった、なんて話も聞いたことあったから。
でも、その男達はみんな自分勝手だった。
取り敢えず、私の顔と身体しか見ていない。
中身なんてどうでもいい。目的はからだからだからだ。
がっつかれた挙句「相性が良くなかった」とポイ捨てされた事もあった。
別れたくてもなかなか別れてくれなくて、家まで着いてきちゃって、実弥さんが引き剥がしてくれたことだってあった。
こんな優しい男の人もいるんだな…
炭治郎に巡り会えて、私は幸せ者だ。
ラッキー鬼滅アイテム
炭治郎の耳飾り
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琴音 - めっちゃくっちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月15日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - 私、ちょろいのかしら?推しじゃないのに炭治郎好き…ってなってる (2021年2月23日 18時) (レス) id: 4fb3344862 (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 名前まで呼んでくれて最高だぁ! (2020年11月7日 13時) (レス) id: ac4232c1c8 (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 64〜65話、グヘヘってなりそうになりました笑 (2020年11月7日 11時) (レス) id: ac4232c1c8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼爽(プロフ) - 星流さん» ありがとうございますっ!!!! まだまだ続いていくので応援よろしくお願いします! (2020年8月11日 19時) (レス) id: 16faa558cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼爽 | 作成日時:2020年6月2日 20時