ヒーロー:伊東歌詞太郎 ページ41
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色とりどりの屋台。四方八方から飛び交う声。
「お、そこのお嬢さんたこせん食べない?」
「いやいや、ワッフルはどう?」
勧誘の声に戸惑いを隠せない制服を着た少女。この辺りでは有名な女子高の制服である。そんな少女が1人、キョロキョロと辺りを見ながら歩いていた。
「…、」
勧誘は大学によりラインが決められているため出ては来ないが、高校とは違う熱気にどうすればいいのかと引け腰だ。それをこれ幸いと狙う大学生たち。女子校育ちの少女はとびきりのカモだ。
取りあえず、と助けを呼ぶことにした少女はスマホをポケットから取り出した。そのスマホに人の影が映ったかと思えば、先程とは違う人の声が聞こえた。
「ちょっと、なに俺の可愛い子を怖がらせてんの。」
「伊東、知り合いか?」
「俺のって、何、彼女?」
その影は少女が助けを求めようとしていた人物であり、文化祭実行委員の副委員長だった。思わぬ人物の登場に、今度は声をかけていた大学生たちの腰が引ける。
「知り合いっていうか、俺の可愛い妹。」
「「「はぁ!?」」」
思わず、というように驚いた大学生を無視して、少女たちは逃げた。
「お兄ちゃん、」
「ごめん、待たせた。行こっか。」
少女は差し出された手を握り、ようやく笑顔を見せた。
「うん、」
私のヒーローはお兄ちゃん。
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蒼(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!!好きだと言っていただけてテンション上がってます!ゆきさんもお身体にはお気をつけてくださいね! (2018年12月3日 8時) (レス) id: 6ff2611221 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - スイ(さぶ)さん» 分かりました。坂田さんですね!せっめいありがとうございます、助かります。早めに書き上げられるよう頑張ります! (2018年12月3日 8時) (レス) id: 6ff2611221 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - こういう短編好きです…!!(ほとんどコメントしたこと無いので、ちゃんとした日本語になってるか心配です) 読んでて楽しいので、次も楽しみにしてます!! 寒くなってきてるので、お身体には充分お気をつけください…!応援してます!! (2018年12月2日 18時) (レス) id: e3b7ecda00 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(さぶ)(プロフ) - ありがとうございます!!坂田さんで、試験前の勉強会をしてて途中で告白する…みたいなのって可能でしょうか…。語彙力なくてすみません。幼馴染だとかの設定は作者様が書きやすいようにして頂いて全然大丈夫です!よければお願いします… (2018年12月2日 0時) (レス) id: 9fca0c060a (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - スイ(さぶ)さん» 楽しんでいただけて凄く嬉しいです!ぜひぜひお楽しみください(あってるのか?)リクエスト嬉しいです、いつでも受け付けております!お待ちしています。 (2018年11月29日 22時) (レス) id: 6ff2611221 (このIDを非表示/違反報告)
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