巡り巡ってまた来世 [成り代わり]

４８．東京観光？ ページ48

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「釘崎野薔薇。
よろこべ、女優級の美女よ。」




コインロッカーに荷物を詰めてそう言った。




そうか、原宿満喫してたのね。




「改めて、ぼくは虎杖A。
さっきはありがとうね。」



「伏黒恵。」






「……
(この子ずっと笑顔ね…

顔はまぁ良いけど、

周りにずっと笑って

ぺこぺこしてご機嫌とってる、

何を言われても自分で決められない

自我の弱いタイプの子ね。



名前だけって…

私偉そうな男って無理。

きっと重油まみれのカモメに火をつけたりするんだわ。)
………はーあ。」




ぼくと恵の顔を交互に見た後に、ため息をつかれてしまった。




何でだろう…？




嫌われてしまったのかな…




「これからどっか行くんですか？」




そんな野薔薇の様子を気にもせず恵は五条先生に聞いた。




「フッフッフ…せっかく一年が３人揃ったんだ。
しかもその内２人はおのぼりさんときてる。」






「行くでしょ、東京観光。」





キリリとした声と表情で(目元は見えないけど)先生がそう言うと、野薔薇はパァっと顔を輝かせた。



「え、」




反対に恵は疑念を抱くような表情をしていた。




「ぼく、人が多いところはちょっと…
遠慮しときますね。」




「何言ってるのアンタ！
せっかく東京に来たのよ！
TDL！TDL行きたい！」




…千葉だよ？



でも確かにこのメンバーで１回は行ってみたいかも…




「…それでは行き先を発表します。」









「六本木！」









「「六本木？」」






ぼくと野薔薇は違うニュアンスで復唱した。







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