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#91『魔人の生き写し』 ページ6

国木田は椅子に縛りつけられた。

鎖等は与謝野女医がご厚意で貸してもらった。

どうやら夢野久作は自身を傷つけた人を呪う異能力のようだ。


国木田の周りには与謝野、宮沢、太宰、朔が国木田の様子ジッと見ている。

ただ一つ気になると言えばビデオカメラが有る事だ。




「おい太宰……始まったぞ……!」


国木田の目からは血が流れ始めた。

正直言って……面白かった。

恐らく佐々木女史が見えたのか、国木田は愛の言葉を言っていた。

「行こう。朔君」

太宰は朔の手を引いた。
朔は行き場所はある程度予測が着いた。



「中島さんの落下点ですか?」

「そうだよ……流石だね」

太宰と朔の間に沈黙が落ちた。

太宰が口を開いた。

「君は間諜なのかい?」


太宰は自身の読心術や、会話で相手を嵌める事を諦めた。
朔は太宰何処か似ている。
飄々としている所、危険な程の頭脳を持っている所。

だからこの場合、朔に口を割らそうとしたとしても、逆に何かバレる可能性がある。

隙があるようで無いのが朔だ。

だから、率直に太宰は聞くことにした。


「久しぶりですね。その質問」

朔は否定のせず、肯定もし無かった。


「僕が入社した時よく社長や国木田さんに聞かれました」


「太宰さんは何故僕が間諜だと思いましたか?」




朔は前を歩く太宰を見た。


「……安吾が言ってたのだよ。君の監視目的で探偵社に入社させたと」

「君はそれを知っていたのかい?」

太宰は振り返った。

「はい。僕の知り合いにかなりドジなエージェントが居るんですよ。その方がうっかり漏らしました」


敦君みたいな人かな? 太宰は思った。


その時、朔の背後から男性が鉄の棒を振り下ろそうとした。

朔は間一髪で鉄の棒を避け、男性の水月に蹴りを入れた。

男性の目からは血が流れていた。

夢野久作の異能力だ。

……夢野久作が組合に攫われたという事ですか

「……太宰さん、此処はお任せ下さい。中島さんを頼みます」


そうい言うと次々に襲いかかってくる人達に手刀を入れ始めた。


襲ってきたとはいえ、彼らは一般人。成る可く怪我させては行けない。


「……頼んだよ」

#92『母の形見』→←#90『監獄入れられた先輩』



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飛沫(プロフ) - hurukawaさん» いえいえ、すみません。是非最後まで見てください。 (2021年1月15日 18時) (レス) id: 06a707eb14 (このIDを非表示/違反報告)
hurukawa - 見れました!ありがとうございます! (2021年1月15日 18時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
飛沫(プロフ) - hurukawaさん» ご指摘ありがとうございます。こちらの不手際で非公開になっておりましたので、それを解除しました。見れるようになれたと思います。すみませんでした。 (2021年1月15日 18時) (レス) id: 06a707eb14 (このIDを非表示/違反報告)
hurukawa - #96がないです (2021年1月15日 17時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛沫 | 作成日時:2020年3月16日 15時

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