後ろの席の元気くん

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_2限目









あー、ムカついちゃうなぁ。



少し寄り添っておしゃべりする二人の後ろ姿。言っとくけど今授業中だからね！






「Aちゃん、(2)の答えわかんない」



「自分で解きなよ…」



「いちご牛乳」



「x=5だよ」






むきー！！なんなの、祐基も僕に聞いてくれればいいのにさ！僕だったらいちご牛乳とか要らないのに…、答えは聞かれても分かんないけど！



しかもなんかちょっと近くない？コソコソ話してるからか知らないけど近い近い、もー！






「祐基！」



「え！びっくりした、なに佑亮」






堪らず、祐基に声をかけた



授業中にしては少し大きい僕の声に目を丸くしたAさんの顔を見て思わずぶすっとした顔で睨みつけると、一瞬にして困惑した表情になった。



なんだよ、さっきまで楽しそうな顔してたくせにさ、僕の顔見た途端そういう顔するんじゃん
それもなんかムカついちゃうな



でも祐基取るのが悪いんだもん自業自得、別に僕悪くないし



さっきよりボリュームを下げて話を続ける






「今日お昼海達とご飯ね」



「分かってるけど、今言う！？売店でいちご牛乳買ったらすぐ行くね」



「いやダメ！すぐ！」



「えぇ、でもいちご牛乳」



「い、いいよ祐基くんいちご牛乳くらい、お昼すぐ行ってあげな？」



「いやでも、」



「なんでちょっと上からなのか知らないけどもともと約束してたのは僕だからね」



「え、あ、うん。ごめんね」






少し強めに当たるとAさんは眉を下げ苦笑いして前に向き直り、問題を解くのを再開した。




…なんなんだよ






再び前の席を睨みつける僕を祐基は難しそうな顔で見ていた。









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