25 ※流血表現あり ページ42
.
実の父親なのに酷いことを言ってるなと思う
でも言われてもいいことを父さんはした
これが軽率だったのか
ガンガンと強くドアを殴り始め
「殺してやる」と言う
さっきから暑くなってきたし
煙たくて、呼吸もしづらい
いや、ここで負けたら死ぬ
こいつに負けたくないし、こいつのせいで死にたくない
それだけ思い必死にドアを抑え続けた
「そうか…はは…そうか!!そんなに死にたくないのなら父さん、死ぬわ」
ドアを殴るのを止めて不気味に笑い始め驚いていたらそう言い始め
どこからよく分からない音と呻き声が聞こえた
今なら出れる
ここしかない
そう思った瞬間にリュックを背負い飛び出した
玄関へ真っ先に向かい邪魔な物を退かそう
これ全部父さんの私物だ
机やタンスまである
すぐ近くまで燃える音がする
なにか声が後ろから聞こえ、振り向いて目にしたのは
包丁を胸に刺して這いつくばって、赤い海に上がった魚の様に少しだけ動いている父さんの姿があった
「────、」
『......ぅあ"......ッぉ"え"』
あまりにも酷すぎる光景に吐き気が限界になり出した
呼吸が荒くなって落ち着かせようにもできなくて
手足が震えて力が入らない
真一郎「Aちゃん!!」
真一郎君だ…
玄関の向こうにいる
もうひと踏ん張りしなきゃ
大丈夫だ
真一郎「鍵しまってんのか!!」
「君、下がって!!」
真一郎「俺が助けるんだよ!!待ってろって俺は言ったんだ!!」
頑張るって私も言った
必死にタンスを退かし、家具に登って
手を伸ばして鍵を開けた
真一郎「Aちゃん!!」
『し...い、ろ...く...』
真一郎「よく頑張った」
真一郎君が引っ張り出して
抱きしめてくれた
本能的に安全が確保された
そう思ったら気が抜けてそこからの記憶はない
.
今回の事件
父さんは死んだ
元々私が中学に上がると同時にお母さんの方に行く約束をしていたそうだった
大人だけで話し合った時に色々と駄々をこねて
ベンゴシという人を味方につけていたから
それも相まって長引いてしまっていたそうだ
私は父さんが死んでも気にとめないようにしてるけど
あんな人間でも
さっきまで生きてた人間が変わり果てて死んだ姿を見たら辛いし
「一生忘れんな」と言ってるかのようで気持ちが悪かった
私は火事のせいで軽く喉を火傷をした
あと背中とお腹の打撲、それと細かい怪我だけ
しばらく入院をすることになってしまった
9人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珠羅(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます!制作中ですので、しばしお待ちください! (2022年5月16日 20時) (レス) id: 4ac8565e93 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年5月15日 20時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:珠羅 | 作成日時:2022年5月12日 0時