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恩を返したかったと後悔したのは高校最後の頃
確実に東卍が腐り始めた
稀咲の思惑に蝕まれて
駒としてしか生きれなかった
どう自分が生き残れるかだけで
誰とも向き合わなかった
何もしなかった
仲間がいなくなって後悔した
場地の想いを忘れて
堕ちるのを眺めて
そんな腐った人生を変えたいと思ったのは
いつだっけ
でも今残っている記憶のような事がないようにしなくてはいけない
東卍の皆の顔を思い出す
会いたいな...
会ってもう1回笑い合いたい
そう思いながら目を閉じた
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場地「土曜のこと、悪かった…」
『あ、うん。こっちもごめん』
マイキー「あの後エマと俺が椿が女の子だって教えたんだよ。そしたら2人驚いてさ」
場地「だって髪短ぇし、体操着だったし...」
マイキー「それでも分かるだろー。真一郎もごめんって。直接謝りたいみたいだから今日来なよ」
『あ、うん...』
マイキー「ちゃんと聞いてんのー?」
場地「...なんかおかしくないか?顔なんか赤ぇし。ちょっとデコ貸せ」
うわ、場地の手冷た...
場地「こいつめっちゃ熱い」
マイキー「まじ?」
場地「マジ。保健室行くぞ」
『なんで?昨日から気温高いんだよ?』
場地「お前バカだろ。今秋だっつーの」
マイキー「場地には言われたくねーな」
そう言いつつマイキーも場地と同じようにおでこを触った
冷たい
マイキー「マジじゃん。他に変な事ない?」
『ぼーっとする。あと気持ち悪い』
マイキー「確定だなー」
あ、風邪引いたんだ
なんだかんだ人生初かも
『保健室行って来る』
場地「1人で行けねぇだろ」
マイキー「無理するなよ」
両脇にマイキーと場地に支えられ歩いて保健室へ
保健室の先生は体調のことを聞いて体温計を渡した
「39.5℃...風邪ね。ありがとうね2人共。あとは私に任せて教室に戻りなさい」
マイキー「真一郎には伝えておくから早く治せよ」
場地「サッカー教えてやるから元気になれよ」
そう言って2人は帰った
「よくこんな高熱で歩けたねぇ...お家の人に電話しようか。今日もお仕事?」
『...お父さんはダメ。言わないで』
「ほかのご家族の連絡先知らないからなぁ...お母さんとか...」
『...お母さん...会いたい...早く迎えに来てよ...』
学校にバレたら余計にやられる
黙ってないと
でも風邪のせいかわんわんと泣いてしまう
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珠羅(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます!制作中ですので、しばしお待ちください! (2022年5月16日 20時) (レス) id: 4ac8565e93 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年5月15日 20時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珠羅 | 作成日時:2022年5月12日 0時