コスプレ審神者、ブラック本丸にいざ参る ニ【刀剣乱舞】

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「うぅ……。薬研、痛い……」


思ったよりも衝撃が強かったのか、すずは打たれた箇所を押さえて呻く。


薬「俺達は大将……すずと一緒に戦いてぇから付いてきたんだろうが。

そんな俺達を差し置いて、先に加州の旦那を口説くとは、どういう了見だ？」


いい度胸してんじゃねぇかと言いながら、うりうりと薬研はすずの頬を突っつく。


「うぅ……口説くなんてそういうつもりじゃ……。

じゃあ改めて聞くけど、薬研も和泉守さんも私と一緒に戦ってくれますか？」


薬研と和泉守は待っていましたと言わんばかりに、ニヤリと笑う。


和泉「なんか、ついでに聞いといてやるかって感じがしたが……。

もちろん、一緒に戦ってやるぜ！」


ニカッと笑う和泉守に対し。


薬「……聞くのが遅いぞ。俺も和泉守同様、すずと共に戦う」


「……二人ともありがとう。凄く嬉しい……」


薬「……だが遅れた分、少し仕置きが必要だなぁ？」


二振りに礼を言うすず。

しかし薬研は黒い笑顔のまま、すずの頬をみょーんと左右に引っ張る。
思った通りよく伸びるそれは、ぷにぷにしていて気持ちがいい。

これはクセになりそうだなぁおい、と薬研が意地悪を言いながら引っ張り続ける。


「いひゃいひょ！ひゃひぇん、いひゃいっひぇふぁー」


訳をすると「痛いよ！薬研、痛いってばー」と、すずは薬研に訴えているのだが、それをわかっていて離さない。


加州「ちょっと！俺の主になにすんの！」


加州はすずを奪い返す様に抱き締めた。だが当の本人は＿＿。


「うわーん！桜ノ宮ー！」


加州の腕をすり抜けて、真っ先に桜ノ宮の腕の中にダイブした。

桜ノ宮は特に驚きもせずにそのまますずを受け止めて、頭をヨシヨシと撫でる。

さすがの加州もこれにはイラッときた。


加州「……ちょっと、主は俺の主なんだけど？なんでお前が主を抱き締めているの？」


すずの頭を撫で続けている桜ノ宮に、加州は文句を言う。


桜宮「なんでって言われても……。主がこっちに来たから？」


きょとんとしながら答える桜ノ宮は、痛かったと言い続けるすずの赤くなった頬を優しく擦り、あやしている。


薬「……すず、俺が悪かったからこっちに来い。痛み止めの薬を塗ってやっから」


修羅場の空気を感じ取った薬研は、すずが捲き込まれない様にと自分の方に呼び寄せる。



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