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「うん、なんだか新選組に居た頃に戻ったみたい。
皆優しかったけど、私が悪戯したり危ない事したらちゃんと叱ってくれてさ。
でもその後は普通に接してくれて……。本当の家族みたいだった」
それに近い安心感だなぁと、そう言って三日月にすりすり甘えるすず。
三「……そうか。本当に大切な居場所だったのだな」
三日月はその話を聞いて少し嫉妬したらしく、さらにすずを抱きしめた。
大和「……その事なんだけど」
大和守がおずおず話題に入る。
その声に三日月とすずが視線を向ける。
大和「正直言って、僕はまだ貴女の事を信用出来ない。
特に、新選組に所属していたって話が一番信じられないんだけど……」
加州「安定!主の話を疑うって言うの⁉」
大和「なんだよ!清光だって、あの子の話全部信じたわけじゃないだろ‼」
大和守のセリフに、うっと言葉が詰まる加州。
加州自身、どこまですずの話が本当なのか迷っていたのも事実。咄嗟の事に反論出来なかった。
大和「ほら見ろ、否定しないし!」
加州「うるさい!黙れよ‼」
「ちょっと、二振りとも落ち着いて……」
すずはいつの間にか三日月の隣に座り直しており、ケンカに発展しそうな二振りを止めようとするも__。
大和「大体、アンタが原因だろ‼」
火の粉がすずに飛んだ。
急に怒鳴られたすずはビクリと反応し、顔を青ざめながらカタカタと身体を震わせた。
薬「すず?」
和泉守とずっと事の成り行きを見守っていた薬研が、すずの異変に気付く。
明らかに、怯えていた。
薬「オイ、すず。大丈夫か?」
薬研が心配し、彼女の肩にポンッと手を置いた瞬間__。
「……う、ううっ、うわーんっ!」
すずは恐怖が限界に達したのか、わあわあと泣き始めた。
突然の大泣きに、周りは当然困惑してしまう。
薬「すず⁉大丈夫だ、落ち着け!」
和泉「安定!良い加減にしろ‼」
三「ほら、すず。俺の所へ来い」
薬研が落ち着かせようと声を掛けたり、和泉守が大和守を叱責したり、三日月が安心させようとしても全く効果は無く、泣き止まないすず。
数分前までの和やかな空気とは一変、一気に修羅場と化した。
桜宮「主!」
すずは桜ノ宮の呼び掛けに反応し、嗚咽を洩らしながらもそちらを向いた。
「ううっ、桜ノ宮ー‼」
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神ノ木 - 更新待ってます!頑張ってください! (2018年7月3日 21時) (レス) id: a21d3a6b09 (このIDを非表示/違反報告)
槝 - 面白い場面で…続きが気になります。 (2018年6月29日 14時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い鯰尾君可愛い国弘可愛い亀ちゃん大好き!!! - 凄く面白いです!最初から一気に見ちゃいました!清光に薬研に兼さんに三日月が一杯出てきていて私、迚嬉しいです!これからも、更新頑張って下さい!応援しています!では。^ ^! (2018年5月20日 12時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
埼玉の銀ちゃん(プロフ) - 水面さん» はじめまして、コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて嬉しいです(*^^*)少しずつですが更新頑張っていきます!!応援ありがとうございますm(_ _)m (2018年4月29日 18時) (レス) id: 1f42c16589 (このIDを非表示/違反報告)
水面 - この小説すごい面白いです!更新楽しみにしています♪ (2018年4月29日 18時) (レス) id: c4fe34a3f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埼玉の銀ちゃん x他2人 | 作成日時:2018年4月28日 16時